#日本史
今日は茶の湯ですかい、いずみサン? その皿の上は落雁でしょうよ。 抹茶に落雁じゃ今夜は酒飲めねえな。 利休居士? いずみサン、何だってまたあんなお方のことを? いや、別に話すのはいいんだ。あのお方の話なんざいくらしたところで奉行所にゃしょっ引か…
今日は茶の湯ですかい、いずみサン? その皿の上は落雁でしょうよ。 抹茶に落雁じゃ今夜は酒飲めねえな。 利休居士? いずみサン、何だってまたあんなお方のことを? いや、別に話すのはいいんだ。あのお方の話なんざいくらしたところで奉行所にゃしょっ引か…
ん? いずみサン、そいつァにしんの昆布巻きですかい? こりゃあいい。 酒がいくらでも進む。 富山の薬売り? ああ、ありゃあオレたちの時代から有名ですぜいずみサン。 でも何でまたあんな連中のことを? エッ? あの薬売りの連中と調所のオッサン(調所笑…
ん? いずみサン、そいつァにしんの昆布巻きですかい? こりゃあいい。 酒がいくらでも進む。 富山の薬売り? ああ、ありゃあオレたちの時代から有名ですぜいずみサン。 でも何でまたあんな連中のことを? エッ? あの薬売りの連中と調所のオッサン(調所笑…
おっ!? いずみサン、そいつァ鮎の塩焼きですかい? そりゃあいい。 鮎一匹で五合は飲めらァ。 木下縫殿頭(延次)様? いずみサン、いくらなんでもそいつァ話せねえ。 いずみサンが鮎百匹持って来たってそいつァ無理だ。いずみサン、そのお方ァな、ちょい…
おっ!? いずみサン、そいつァ鮎の塩焼きですかい? そりゃあいい。 鮎一匹で五合は飲めらァ。 木下縫殿頭(延次)様? いずみサン、いくらなんでもそいつァ話せねえ。 いずみサンが鮎百匹持って来たってそいつァ無理だ。いずみサン、そのお方ァな、ちょい…
今日のいわしの煮付けはいつもよりうめえなァ。 それもそのはずだ。いわしと一緒に煮付けた梅干しが紀州の梅干しなんだからな。 いずみサンまで紀州の梅干し持って来たんですかい。 じゃ、そいつは湯漬けの具にして食べやしょう。 紀州の梅干しなんざ持って…
今日のいわしの煮付けはいつもよりうめえなァ。 それもそのはずだ。いわしと一緒に煮付けた梅干しが紀州の梅干しなんだからな。 いずみサンまで紀州の梅干し持って来たんですかい。 じゃ、そいつは湯漬けの具にして食べやしょう。 紀州の梅干しなんざ持って…
ああ、いい匂いがすらァ。 いずみサン、そいつァあじの干物ですかい? オレァそれ一匹で何杯でもメシが食えらあ。 いずみサン、今日はまたアブねえモン持って来たんだなあ。 そいつは原城の絵図面じゃねえか。 そいつを持って来たってこたァ、島原の一件の話…
ああ、いい匂いがすらァ。 いずみサン、そいつァあじの干物ですかい? オレァそれ一匹で何杯でもメシが食えらあ。 いずみサン、今日はまたアブねえモン持って来たんだなあ。 そいつは原城の絵図面じゃねえか。 そいつを持って来たってこたァ、島原の一件の話…
まさか江戸ではも食えるなんて思っても見なかったぜ。 骨切りはもを梅肉で和える。 上方はみんな舌が肥えてやがるからな。 ん? いずみサン、そいつァ豊臣の頃の大坂城の絵図面ですかい? どうもこう、いずみサンは危なっかしい手紙やら絵図面やらばっかし持…
まさか江戸ではも食えるなんて思っても見なかったぜ。 骨切りはもを梅肉で和える。 上方はみんな舌が肥えてやがるからな。 ん? いずみサン、そいつァ豊臣の頃の大坂城の絵図面ですかい? どうもこう、いずみサンは危なっかしい手紙やら絵図面やらばっかし持…
ああ、いい匂いがすらァ。 そいつはあいなめの煮付けですかい?いずみサン。 「大明攻め候わば…」 いずみサン、そんな手紙どこで手に入れなすった? そんな手紙持ってちゃいけねえ! そいつはいずみサンのためにならねえ手紙だ。 さ、悪いこたァ言わねえ、さ…
ああ、いい匂いがすらァ。 そいつはあいなめの煮付けですかい?いずみサン。 「大明攻め候わば…」 いずみサン、そんな手紙どこで手に入れなすった? そんな手紙持ってちゃいけねえ! そいつはいずみサンのためにならねえ手紙だ。 さ、悪いこたァ言わねえ、さ…
いずみサン、そいつはいわしの煮付けですかい。 いわしはあっしの好物でしてね。 松平左近将監(乗邑)様、ですかい? いずみサン、何でまたあのお方のことを? いえね、話ちゃいけねえお方じゃねえんですがね。あのお方は何ぶん終わりがよろしくねえもんで…
いずみサン、そいつはいわしの煮付けですかい。 いわしはあっしの好物でしてね。 松平左近将監(乗邑)様、ですかい? いずみサン、何でまたあのお方のことを? いえね、話ちゃいけねえお方じゃねえんですがね。あのお方は何ぶん終わりがよろしくねえもんで…
今日は冷や奴だ。 ただの豆腐が薬味をかけただけでゼイタクな一品に変わる。 こいつがまた冷や酒に合うのよ。 何でえ麻由坊、おめえ、そんな草鞋みてえなでっけえ油揚げ持って来て。 その油揚げでトンチキお大名の話しろってか。 それにしてもウマそうな油揚…
今日は冷や奴だ。 ただの豆腐が薬味をかけただけでゼイタクな一品に変わる。 こいつがまた冷や酒に合うのよ。 何でえ麻由坊、おめえ、そんな草鞋みてえなでっけえ油揚げ持って来て。 その油揚げでトンチキお大名の話しろってか。 それにしてもウマそうな油揚…
今日はな、どじょうだ。 どじょう鍋に辛口の冷やをキュッとやるのよ。 ああ、煮えて来たぜ。い~い匂いがしやがる。 何だオイ、麻由坊じゃねえか。 おめえ、徳利なんか持って何しに来やがった? あん? 剣菱持って来ただ? どうせまたアレだろ? 剣菱持って…
今日はな、どじょうだ。 どじょう鍋に辛口の冷やをキュッとやるのよ。 ああ、煮えて来たぜ。い~い匂いがしやがる。 何だオイ、麻由坊じゃねえか。 おめえ、徳利なんか持って何しに来やがった? あん? 剣菱持って来ただ? どうせまたアレだろ? 剣菱持って…
正月は雑煮だ。 今年はな、餅と一緒にごぼうとコケコッコーをたっぷり入れたからな。 そりゃおめえ、ウマいの何のって。 何だオイ麻由坊、またおめえか。 で、今日は誰の腹切り話を聴きてえってんだ? 正月早々、おめえは縁起でも無えガキだ。 へ? 平岩主計…
正月は雑煮だ。 今年はな、餅と一緒にごぼうとコケコッコーをたっぷり入れたからな。 そりゃおめえ、ウマいの何のって。 何だオイ麻由坊、またおめえか。 で、今日は誰の腹切り話を聴きてえってんだ? 正月早々、おめえは縁起でも無えガキだ。 へ? 平岩主計…
今日はな、しじみだ。 出羽守様(松平直政)が宍道湖で採れたうめえしじみを水戸のジイサンにたんまり差し入れたからな。弥七がそいつをオイラの家に持って来たってえワケだ。 こいつァしょうゆに漬けて食うとうめえんだ。 何だオイ麻由坊、おめえまでしじみ…
今日はな、しじみだ。 出羽守様(松平直政)が宍道湖で採れたうめえしじみを水戸のジイサンにたんまり差し入れたからな。弥七がそいつをオイラの家に持って来たってえワケだ。 こいつァしょうゆに漬けて食うとうめえんだ。 何だオイ麻由坊、おめえまでしじみ…
いいねえ。 この、グツグツと煮える鍋の中に、たっぷりのどじょう。 つまみに良し、おかずに良しだ。 何だ麻由坊、またおめえか。 ああダメだダメだ。 このどじょうは誰にもやんねえよ。 ガキはさっさと家帰えって寝ろってんだ。 あん? 灘の酒持って来たか…
いいねえ。 この、グツグツと煮える鍋の中に、たっぷりのどじょう。 つまみに良し、おかずに良しだ。 何だ麻由坊、またおめえか。 ああダメだダメだ。 このどじょうは誰にもやんねえよ。 ガキはさっさと家帰えって寝ろってんだ。 あん? 灘の酒持って来たか…
弥七のヤツがねぎま鍋を持って来たんだがな、弥七のヤツ、何を思ったかまぐろじゃなくてかつおでねぎま鍋作りやがった。変わったことするぜ。 おう麻由坊、おめえ、そりゃあ茶めしじゃねえか。 ちょうどいいや。 今日はヘンテコなねぎま鍋に茶めしだ。 その…
弥七のヤツがねぎま鍋を持って来たんだがな、弥七のヤツ、何を思ったかまぐろじゃなくてかつおでねぎま鍋作りやがった。変わったことするぜ。 おう麻由坊、おめえ、そりゃあ茶めしじゃねえか。 ちょうどいいや。 今日はヘンテコなねぎま鍋に茶めしだ。 その…
今日は板わさだ。 こいつに辛口の熱燗がよく合うのよ。 しかしまあ、かまぼこってえヤツァ便利な食いもんだな。 何だオイ麻由坊、今日は何持って来たんだ? 麻由坊、おめえそれ、あじじゃねえか。 自分でさばけねえからオレんち持って来たのか。 しょうがね…
今日は板わさだ。 こいつに辛口の熱燗がよく合うのよ。 しかしまあ、かまぼこってえヤツァ便利な食いもんだな。 何だオイ麻由坊、今日は何持って来たんだ? 麻由坊、おめえそれ、あじじゃねえか。 自分でさばけねえからオレんち持って来たのか。 しょうがね…