もずの独り言・はてなスポーツ+物置

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奈穂子様/稲葉正成

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こはだの冴えた青を見るとな、寿司好きで良かったなあと思うわけよ。



真岡にも綿の花が咲くんですかい、奈穂子サン?
真岡に藩が置かれたのは三回。
その三度目のお殿様が稲葉佐渡守正成様よ。
稲葉様はもともと美濃のお生まれでな、斉藤利三ってえ人の家来だった。この斉藤利三ってえ人はな、明智光秀重臣よ。
太閤さんが明智討ちをやったあと、ちょいと浪人するんだがな。しばらくして太閤さんに呼び出されて金吾中納言小早川秀秋)の家来になった。
金吾のヤツァ、あれァ奈穂子サンの時代でいう「バカ殿」だった。トンチキを通り越してた。で、この「バカ殿」の家を残すために権現様に内通して関ヶ原で寝返りやらせた。小早川家から見りゃあ忠臣だ。
金吾のヤツァ筑前名島から備前岡山に国替えになった。正成様も「バカ殿」と一緒に岡山に移った。で、ここで正成様はちょいと「おイタ」をしちまうんだな。
岡山で、カミさんの目ェ盗んでイロ(愛人)作っちまったんだ。
奈穂子サン、正成様のカミさんはな、例のあの春日の婆さん(春日局)なんだよ。
その、奈穂子サンには言いづれえんだがな、その…アレだ…正成様がイロと、その…してるトコにな、春日の婆さんが乗り込んで来てな、イロをブスリと刺して殺しちまった。
「このズベ公!」って髪振り乱して素っ裸のお姉ちゃんをメッタ刺しよ。怖え婆さんだぜ、まったく。
正成様は素っ裸で「オレが悪かった。許してくれ」って何べんも頭ァ下げてな。みっともねえったらありゃしねえ。いくさ場で敵に囲まれるよりおっかなかったんだろうぜ。ま、春日の婆さんの肝っ玉は大したもんだ。
岡山では金吾のヤツが罪の無え家来を突然打ち首にしたりするもんだから、正成様は嫌気が差してな。故郷の美濃に引っ込んじまった。あとはアレだ、イロのことがあって岡山に居づらくなったってえのもあるわな。
春日の婆さんが竹千代様(家光将軍)の乳母になると、正成様は春日の婆さんの「縁故」ってことで越後高田の松平忠昌様の付家老になって越後糸魚川2万石を与えられた。
忠昌様が越前福井50万石に栄転になると、正成様は「御役御免」になって幕府に呼び戻された。それで下野真岡2万石を与えられて御譜代になったってワケだ。
真岡藩は息子の正勝様が継いだんだかな、継いですぐに小田原に国替えになった。真岡藩は正勝様の代までで、あとは天領になった。



いわしの握りなんて、奈穂子サンにオススメだぜ。
奈穂子サン、また。