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【みんな生きている】調査報告延期編[制裁と協議の経緯]/NHK[全国]

《インチキ遺骨ではなくて、拉致被害者を返せ!拉致報告延期、日本の出方見極める思惑か》

【7月3日17時24分】
北朝鮮が特別調査委員会による拉致被害者等の調査開始から7月4日で1年となるのを前に結果報告の延期を日本側に伝えた背景には、時間を稼ぐことで日本政府が再び制裁強化にかじを切る事態を当面回避するとともに、日本側の出方を慎重に見極めたい思惑があるとみられます。
北朝鮮は去年7月、強い権限を持つとする特別調査委員会を設置して拉致被害者を含む日本人行方不明者の全面的な調査を始めましたが、調査の開始から4日で1年となる今も、具体的な進展はみられません。
こうしたなか、北朝鮮は今年3月、朝鮮総連在日本朝鮮人総連合会の議長の自宅を警察が捜索して以降、国営メディアを通じて日本側を繰り返し非難し、4月には、「こうした状況では政府間協議もできなくなっている」とする通知文を日本政府に送ったと発表する等、反発を強めました。
一方、関係筋によりますと、日・朝間の水面下のやり取りは続いていて、5月にも北朝鮮外務省の担当者が中国を訪問し、日本政府の関係者と接触していたということです。このため、北朝鮮拉致被害者等の調査開始から4日で1年となるタイミングで結果報告の延期を日本側に伝えた背景には、時間を稼ぐことで日本政府が再び制裁強化にかじを切る事態を当面回避するとともに、日本側の出方を慎重に見極めたい思惑があるとみられます。


■対北朝鮮制裁措置とは

平成18年7月、北朝鮮弾道ミサイルを相次いで発射したことを受けて、日本政府は、北朝鮮の貨客船・万景峰号(マンギョンボンごう)の入港の禁止等、日本独自の制裁を初めて発動しました。
その後、政府は、北朝鮮弾道ミサイルの発射や核実験を行うたびに、国連安全保障理事会の決議にもとづく制裁措置に加え、北朝鮮に対する輸出入の全面禁止等、独自の制裁措置を段階的に強めてきました。
こうしたなか、去年7月に、北朝鮮拉致被害者等の全面的な調査を開始したことを受けて、政府は、独自の制裁措置の一部を解除しました。
具体的には、人の往来について、北朝鮮国籍の人の日本への入国を原則禁止する措置や、日本から北朝鮮への渡航自粛の要請を解除し、基本的に自由に出入国ができるようになりました。
また、資金の流れについては、日本から北朝鮮に送金したり、現金を持ち出したりする場合に、報告や届け出を行わなければならない金額が他国と同様に戻された他、船舶の往来については、北朝鮮籍の船舶の入港が、人道目的に限り、認められるようになりました。
一方で、北朝鮮との間の航空チャーター便の乗り入れの禁止や、人道目的ではない万景峰号を含む北朝鮮籍の船舶の入港禁止、それに、北朝鮮との輸出入を全面的に禁止する措置等は継続されています。
日本独自の制裁措置の一部解除について、菅 義偉官房長官は今年3月、

北朝鮮が最大限望んでいることは万景峰号の入港で、私たちはまだ持っている」

と述べました。


■日朝関係、この1年の動き

ストックホルム協議》
拉致問題を巡る日本と北朝鮮の交渉。
去年5月に、スウェーデンストックホルムで開かれた協議で、北朝鮮側は「拉致問題は解決済み」としてきた従来の立場を改め、拉致被害者を含む日本人行方不明者の全面的な調査を行うことを約束しました。

《北京協議》
去年7月、北朝鮮側は、調査にあたる「特別調査委員会」について、最高指導機関と位置づけられている国防委員会から、すべての機関を調査することができる特別の権限が与えられていること、メンバーには、秘密警察にあたる「国家安全保衛部」の幹部が含まれていること等を説明しました。

閣議・制裁措置の一部解除決定》
これを受けて、日本政府は、実効性のある調査が行われると判断。
去年7月4日、北朝鮮が調査を開始したのにあわせて、日本独自の制裁措置のうち、人の往来に関する規制等一部を解除しました。

官房長官・初回報告延期の連絡発表》
北朝鮮は、最初の報告の時期を、夏の終わりから秋の初めごろとしていました。
ところが、北朝鮮は去年9月、北京の大使館ルートを通じて、「調査は全体で1年程度を目標としており、現在はまだ初期段階にある」等と連絡してきました。

瀋陽協議》
政府が「北朝鮮の考えをただす必要がある」として臨んだ中国・瀋陽での協議。
北朝鮮側は、調査の詳細な現状は、平壌で特別調査委員会のメンバーから聞いてほしいと説明しました。

平壌で協議》
政府は、去年10月末に、平壌に外務省の伊原純一アジア大洋州局長たち日本政府の代表団を派遣。特別調査委員会の徐大河(ソ・テハ)委員長たちと会談しました。
玄関に金色の看板が掲げられた2階建ての建物で、伊原局長たちは2日間、およそ10時間にわたって協議し、拉致問題が最重要課題だという日本の立場を伝えました。
しかし、北朝鮮側は「過去の調査結果にこだわらず、新しい角度からくまなく調査を深めていく」とする一方で、最初の報告の時期等は示しませんでした。

閣議・独自制裁の延長決定》
政府は、このあとも北京の大使館ルート等を通じて、北朝鮮側に速やかにかつ正直に結果を報告するよう求めてきましたが、回答はありませんでした。
こうした状況を踏まえ、今年3月には、日本独自の制裁措置のうち、輸出入の全面禁止と人道目的を除く北朝鮮籍船舶の入港禁止の措置を2年間延長することを決定しました。



◆昭和53(1978)年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)
欧州に向け出国したあと失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。
救う会兵庫HP
http://www.sukuukai078.net/04.html
兵庫県警HP
http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/

《特定失踪者・金田竜光さんについて》
◆氏名:金田 竜光
(かねだたつみつ)
◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ
◆生年月日:昭和27(1952)年
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:180cm
◆当時の身分:ラーメン店店員
◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木
◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】
金田さんは韓国籍
田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。
昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。
半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。
田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。
連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。
その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。
救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。
救う会兵庫HP
http://www.sukuukai078.net/04.html
兵庫県警HP
http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。