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【みんな生きている】拉致被害者・特定失踪者再調査編/NHK[宮崎]

北朝鮮拉致問題等で包括的、全面的な調査を行うと約束したことを受けて、北朝鮮に拉致された疑いが排除できない、いわゆる特定失踪者となっている宮崎市の水居 明さんの息子、徹さんは、NHKの取材に対し「たいへんな前進だ。父は自分にとって唯一の肉親で生きているものなら会いたい」と述べました。
宮崎市の元不動産業の水居 明さん(当時52歳)は、今から26年前の昭和63年7月17日、友人と宮崎市の青島沖にボートで釣りに出かけたあと、行方がわからなくなりました。
宮崎市に住む水居さんの長男の徹さん(54歳)は5月29日、安倍晋三総理大臣が、北朝鮮拉致被害者や、いわゆる特定失踪者の包括的、全面的な調査を行うと約束したことを明らかにしたことについて、

「驚いたというのが正直な感想だ。今回は拉致被害者のみならず、父を含む特定失踪者も調査されるということで、これまではこのような言及はほとんどなかったので、今回は相当、進展があったと受け止めている。たいへんな前進だ」

と述べました。
その上で、

「日本側が交渉する上でのカードをいくつか持ち、北朝鮮側には逼迫した事情があると思うので、しっかり交渉して欲しい。26年が経ち、自分にとって唯一の肉親は父親だけになってしまったので生きているものなら会いたい。一歩なのか半歩なのかわからないが、少し前向きに扉が開いた気がする」

と述べ、今後の調査に期待する考えを示しました。
いわゆる特定失踪者は、政府が認定した拉致被害者とは別に、行方不明になった状況等から、民間の「特定失踪者問題調査会」が、「北朝鮮に拉致された疑いが排除できない」としている人で、宮崎県内にはこの他、高鍋町の元建設会社役員の林田幸男さん(当時53歳)たち合わせて4人が特定失踪者とされています。

◆昭和55(1980)年6月中旬
辛光洙シン・グァンス)事件
被害者:原 敕晁さん(拉致被害時43歳)
宮崎県内で発生。
本件については、北朝鮮工作員辛光洙シン・グァンス)が韓国当局に対し、原さん拉致を認める証言をしている。
捜査当局は辛光洙について、これまで原さんに成りかわった容疑で逮捕状の発付を得て国際手配するとともに、政府として北朝鮮側に身柄の引渡しを要求してきたが、平成18年4月には、新たに拉致容疑の主犯として逮捕状が発付されている。
北朝鮮側は身柄の引渡しに応じていないどころか、同人を「英雄」として称えている。
また、捜査当局は原さん拉致容疑の共犯者である金吉旭(キム・キルウク)についても逮捕状の発付を得ており、国際手配を行うなどの所要の措置を講じている。
北朝鮮側は、原さんは1984(昭和59)年に田口八重子さんと結婚し、1986(昭和61)年に肝硬変で死亡したとしているが、これを裏付ける資料等の提供はなされていない。

※「辛光洙は原 敕晁さんになりすますために、原さんについてのあらゆることを調べあげた。それこそ、チャーハンの作り方まで調べあげた」
(石高健次さん)

《特定失踪者・林田幸男さんについて》
◆氏名:林田 幸男
(はやしだゆきお)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年7月17日
◆生年月日:昭和9(1934)年12月2日
◆性別:男
◆当時の年齢:53歳
◆当時の身分:会社社長
◆当時の住所:宮崎県児湯郡高鍋町
◆特徴:左あごにほくろ
◆失踪場所:宮崎市の大淀川河口

【失踪状況】
友人と2人で林田さん所有の遊漁船「共擁丸」(1トン)で午前4時頃出港、その後消息を絶つ。油津海上保安部へ届け出。
海と空から捜索を続けたが見つからず。
パーソナル無線を持っていたのに連絡がない。
べた凪だった。
当時近くの海岸では不審船が目撃され、警察も注意を呼びかけていた。
平成16年9月27日、宮崎県警に告発状提出。

《特定失踪者・水居 明さんについて》
◆氏名:水居 明
(みずいあきら)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年7月17日
◆生年月日:昭和11(1936)年3月12日
◆性別:男
◆当時の年齢:52歳
◆当時の身分:不動産会社経営
◆当時の住所:宮崎県宮崎市神宮西2丁目
◆失踪場所:宮崎市の大淀川河口

【失踪状況】
釣り仲間の友人・林田幸男さんと、林田さん所有の遊漁船「共擁丸」(1トン)で午前4時頃出港、その後消息を絶つ。油津海上保安部に届け出。
海と空から捜索を続けたが見つからず。
パーソナル無線を持っていたのに連絡がない。
べた凪だった。
当時近くの海岸では不審船が目撃され、警察も注意を呼びかけていた。

《特定失踪者・和田幸二さんについて》
◆氏名:和田 幸二
(わだこうじ)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年8月19日
◆生年月日:昭和32(1957)年5月20日
◆性別:男
◆当時の年齢:31歳
◆身長:173cm
◆当時の身分:漁師
◆当時の住所:宮崎県日南市南郷町
◆失踪場所:宮崎県南那珂郡南郷町自宅近所

【失踪状況】
未明に飲食店から友人を車で送り届けた後失踪。車も見つかっていない。
次の日はカツオ漁のために出航する予定だった。
林田幸男さん、水居明さんの失踪約1か月後。
不確定だが複数の目撃証言がある。

《特定失踪者・岩本美代子さんについて》
◆氏名:岩本 美代子
(いわもとみよこ)
◆失踪年月日:平成7(1995)年11月5日
◆生年月日:昭和33(1958)年12月20日
◆性別:女性
◆当時の年齢:36歳
◆身長:155cm
◆体重:50kg
◆当時の身分:会社員
◆当時の住所:宮崎県宮崎市佐土原町
◆特技:写真が得意だった
◆失踪場所:宮崎県宮崎郡石崎浜海岸

【失踪状況】
朝、男性と日向近辺に美代子さんの運転でドライブに出かけたが、日向大橋までで計画中止して住吉の動物園の駐車場で昼12時頃別れた。
石崎浜海岸に本人所有の車が鍵がついたまま発見される。
その後一切連絡なし。

宮崎県警公開特定失踪者・津曲俊直さんについて》
◆氏名:津曲 俊直
(つまがりとしなお)
◆当時の年齢:24歳(昭和41年当時)
◆当時の住所:兵庫県神戸市兵庫区(当時)
◆当時の職業:会社員
◆身長:約162?
◆特徴:中肉

【失踪状況】
昭和41年5月ころ、津曲俊直さんは、神戸市内の会社を辞めた後、行方不明となっています。

宮崎県警公開特定失踪者・吉井盛男さんについて》
◆氏名:吉井 盛男(よしい もりお)
◆当時の年齢:19歳(行方不明当時)
◆当時の住所:東京都杉並区
◆当時の職業:新聞配達員
◆身長170cmくらい
◆特徴:痩せ型

【失踪状況】
昭和48年9月頃、東京都杉並区の新聞販売店の寮から行方不明となっています。

宮崎県警公開特定失踪者・黒木節男さんについて》
◆氏名:黒木 節男
(くろきせつお)
◆当時の年齢:19歳(行方不明当時)
◆当時の住所:宮崎県日向市大字日知屋
◆当時の職業:工員
◆身長170cmくらい
◆特徴:痩せ型

【失踪状況】
昭和58年6月19日、車で日向市駅に知人を送った後、行方不明となっています。

宮崎県警公開特定失踪者・中武慎也さんについて》
◆氏名:中武 慎也
(なかたけしんや
◆当時の年齢:21歳(行方不明当時)
◆当時の住所:福岡県福岡市城南区
◆当時の職業:大学生
◆身長:170cmくらい
◆特徴:中肉

【失踪状況】
昭和63年1月5日、福岡県福岡市内の下宿先に荷物を置いたまま行方不明となっています。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。