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【みんな生きている】ハン・ミョンソプ編/デイリーNK

《ハン・ミョンソプ弁護士、北朝鮮の人権侵害を記録すべきと主張》

朝鮮半島統一後、北朝鮮の人権侵害者たちを処罰するため、関連事例を調書形式で記録すべきとの指摘が出ている。これは現在、韓国の民間が行う北朝鮮人権記録保存所等の機構を法務部傘下に設置し、北朝鮮の人権加害者たちの起訴が可能な根拠を整えるべきとの要請である。
法務法人「ハンミ」のハン・ミョンソプ弁護士は11月19日、(社)北朝鮮人権情報センターとドイツハンス・ザイデル財団が主催した「北朝鮮人権事件記録と人権運動」と題するセミナーに参加。

「法務部は北朝鮮の人権侵害機関従事者に心理的圧迫を与えうる起訴権を持つ政府機関として北朝鮮人権資料等を蓄積しなければならない」

と述べた。
以下はハン弁護士の主張。

「統一後、北朝鮮で行われてきた人権侵害に対する実体的真相究明次元で法務部への北朝鮮人権記録保存所の設置が合理的。法務部に北朝鮮人権記録保存所を設置後も、他機関との関連業務は持続させることで相互協力が可能というメリットもある。ある特定機関が業務を独占すると、その機関が看過する部分を補完する方法がない。(法務部に設置後も)統一研究院や大韓弁護士協会、北朝鮮人権情報センター等が今まで行ってきた北朝鮮人権記録と関連した業務を発展・拡大させ、法務部と相互ネットワークを構築する必要がある。北朝鮮人権法の制定が必要であるというのは、事実上、北朝鮮人権記録保存所の設置が必要であることと同じ意味。核心となる目的は統一後(人権侵害に対する)過去の清算にあると考える。17、18代国会で全て任期満了により自動破棄され、19代国会でも5つの北朝鮮人権関連法案が提出されたが可決の可能性は低い。一日も早く北朝鮮人権法案が制定されることを望む」
(ハン・ミョンソプ弁護士)



《参考・北朝鮮人権記録館編》

【「おまえたちの罪は消えないぜ!」韓国が北朝鮮人権記録館を設置(2011年)】

韓国国家人権委員会は3月15日、北朝鮮人権侵害申告センターと北朝鮮人権記録館を新たに設置した。北朝鮮住民や韓国軍捕虜や韓国人拉致被害者(拉北者=らほくしゃ)たちが北朝鮮で、あるいは北朝鮮を脱出する過程で殺害や公開処刑されたり、政治犯収容所への収監等の人道に反する様々な刑罰や拷問を受けた事例を記録して保管するのが目的だ。
昨年2月に韓国国会外交通商委員会を通過した北朝鮮人権法には「統一部に北朝鮮人権財団を結成し、その下に北朝鮮人権記録保存所を設置するよう」定められている。
しかし、外交通商委員会で法案の採決が行われる際に韓国民主党は所属する議員を退場させる等して抗議し、採決を妨害した。さらに北朝鮮人権法施行に向けて次の段階となる法制司法委員会では、民主党は同委員会の委員長が民主党所属である点を利用して1年以上にわたり法案の審議を妨害している。
1961年に東ドイツベルリンの壁を建設して西ドイツに脱出を試みる東ドイツ住民に銃撃まで加えるようになると、西ドイツは実際に銃撃を加えた人物や命令を下した人物を裁く日に備えて中央記録保存所を設置した。東ドイツ政府の関係者たちは自国の住民に対する迫害行為が記録されていることに負担を感じる一方で、東ドイツ住民は西ドイツ政府が自分たちの苦しみに耳を傾けているという連帯感を感じた。
東ドイツに近い政治家や知識人たちは「保存所が東ドイツ政府を刺激し、東西ドイツの関係にマイナスに作用する」として一貫して廃止を要求した。しかし、西ドイツ政府は1990年にドイツ統一が実現するまでこの保存所を維持し、4万1390件の人権侵害事例を記録した。のちにこれらの記録に基づいてホーネッカー元東ドイツ共産党書記長をはじめとする東ドイツ政府の多くの関係者が起訴された。
50年前に起こった東ドイツの事例を持ち出すまでもない。複数の脱北者団体は「国の内外で北朝鮮による人権蹂躙が問題視され始めた際に脱北し、再び北朝鮮に送還された人たちが受ける処罰は以前に比べてかなり軽くなった」と語る。
北朝鮮は1990年代中頃まで脱北に失敗して送還された人たちには足枷をはめ、鼻には針金を突き刺す等、人間以下の虐待を行なっただけでなく、政治犯収容所に送って銃殺するケースもあった。しかし、最近は数ヶ月の強制労働だけで釈放するようになったという。
北朝鮮住民は韓国国民同様、大韓民国憲法に基づいて基本的な権利が与えられた大韓民国の国民だ。
休戦ラインの北側には2400万人もの“韓国国民”を人質として捕らえている悪の集団(朝鮮労働党)が存在し、彼等は人権蹂躙等数々の犯罪を犯している。彼等も当然、大韓民国の法廷で裁かれる日が来ることだろう。金正日キム・ジョンイル)集団には、北朝鮮住民を苦しめればそれだけ自分たちに対する起訴状が増えることを知らしめておく必要がある。
国と国民を個人の所有物のように考える金正日独裁政権の崩壊が差し迫ったこの時期に、北朝鮮人権記録館が新たに設置された歴史的意味を我々はしっかりと理解しておかなければならない。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)