【みんな生きている】脱北者編

《脱北者が一番嫌う言葉が「差し出せ」「名乗り出よ」》

２０１３年９月１９日、韓国紙『朝鮮日報』によると、韓国在住の脱北者にとって、北朝鮮で暮らしている時に最も聞きたくない言葉は、国民に供出を強いる「差し出せ」と、動員参加を求める「名乗り出よ」だという。中国網が伝えた。
北朝鮮関連情報を専門に扱う韓国メディア『Ｎｅｗ　Ｆｏｃｕｓ』は、北朝鮮の巫山（ムサン）から今年脱北した男性の話を紹介。
彼は

「北朝鮮時代に最も聞きたくない言葉は、供出を強いる“差し出せ”だった。子供から年寄りまで国家事業に貢献しなければならないのだが、供出すべき物があまりにも多過ぎる」

と話す。
「外貨獲得のために、５００ｇの銅と５００ｇのワラビを政府に差し出さねばならないことがあった。しかし、都市生活をする者がワラビを手に入れるには、市場でおカネを払って買うしかない」

と嘆く。
２０１１年に脱北した女性は、最も聞きたくない言葉に「名乗り出よ」を選んだ。

「国家が企画するさまざまな行事や活動に動員されることは、国民にとって面倒でしかない」

として、

「北朝鮮の人々は自分たちの生活で手いっぱいなのに、いつも無条件で“差し出せ”“名乗り出よ”とやられたら、国民は困るばかりだ」

と話す。
さらに彼女は、

「国家が国民のためにしてくれたことはゼロに等しい。こうした過酷な要求が減ればいいと国民は願っている」

とつけ加えた。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
（脱北者Ａさん。脱北者手記集より）