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【みんな生きている】宋日昊編

北朝鮮宋日昊ソン・イルホ)大使は、モンゴルのウランバートルで行われた日・朝局長級協議で拉致問題を議題としたことを認めた上で、「進展があった」との考えを示しました。

「もちろん拉致問題も協議しました」
北朝鮮宋日昊大使)

Q.進展あったと考える?
「私はあったと考えます」
Q.拉致問題についても?
「そのとおり理解してもらえればいいです」

北朝鮮宋日昊日朝国交正常化交渉担当大使は11月18日、モンゴルの空港で記者団の質問に応じ、4年ぶりに再開した日・朝局長級協議を「建設的な雰囲気で進んだ」と評価しました。
その上で、これまで「解決済み」としてきた拉致問題を議題としたことを認めるとともに、「協議に進展があった」との考えを示しました。また、宋大使は「互いの立場には差がある」としながらも、拉致問題を「解決済み」とする従来の主張には触れませんでした。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。