もずの独り言・はてなスポーツ+物置

半蔵ともず、はてなでも独り言です。

【みんな生きている】松本京子さん

鳥取県米子市拉致被害者松本京子さんの兄の孟さんが10月23日、鳥取県日野町の高校で講演し、家族や友人などを大切にするよう高校生に訴えました。
米子市松本京子さんは昭和52年に自宅近くで北朝鮮に拉致され、平成18年に政府が北朝鮮による拉致被害者に認定しました。
日野町の県立日野高校で開かれた講演会は、拉致問題について高校生に関心を持ってもらおうと県が開いたもので、3年生のおよそ60人が参加しました。
講演では松本京子さんの兄の孟さんが
「妹が北朝鮮に拉致されて今月21日で35年が過ぎました。妹の話が出ると食卓は静まりかえり、母は涙を流します」
と、帰りを待ち続ける家族の思いを訴えました。
そのうえで、
「何か起きたときには身近な人が頼りです。家族や友人と仲良くするのはもちろん、近所の人とも親しくするよう心がけてください」
と、家族や友人などを大切にするよう訴えました。
これに対して、生徒を代表して田邊祐太朗さんが
「力になれるか分かりませんが、拉致問題は決して許してはならないという声を発していきたい」
と述べました。
講演のあと、松本 孟さんは
「若い世代の人たちに、拉致問題を通じて家族や親戚などの大切さについて考えてもらいたい」
と話していました。

◆昭和52(1977)年10月21日
女性拉致容疑事案
被害者:松本京子さん(拉致被害時29歳)
自宅近くの編み物教室に向かったまま失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日朝実務者協議において、我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において、北朝鮮側より、北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成18年11月に松本京子さんが拉致認定されて以降政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。