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【みんな生きている】家族会会議編/NHK

北朝鮮に拉致された被害者の家族たちが今後の活動方針を話し合う会議を開き、被害者のうち5人が帰国して15日で10年が経つうえ、「勝負の年」と位置付けた今年も残りわずかだとして政府に対し、今年中の具体的な進展を強く求めていくことを確認しました。
東京都内で開かれた会議には拉致被害者の家族や支援組織のメンバーが出席しました。
初めに田口八重子さんの兄で家族会代表の飯塚繁雄さんが
「勝負の年と位置付けた今年もあと2ヶ月半しかない。日・朝の政府間協議を通じて何とか良い結果が出るよう政府に働きかけていきたい」
と挨拶しました。
会議では拉致被害者のうち5人が帰国して15日で10年が経つことを踏まえ、政府に対し北朝鮮に残された被害者の年内の救出に向けて全力を尽くすよう強く求めていくことを確認しました。
具体的には、開催に向けて調整が続けられている日・朝の政府間協議では拉致被害者の帰国につながる実質的な交渉を進めることや、被害者の消息に関する情報収集の徹底、それにアメリカをはじめとする各国からも協力が得られるよう一層の外交努力を求めていくことにしています。
会議のあと記者会見した横田めぐみさんの母親の早紀江さんは
「10年前、帰国を果たした5人の被害者の中にめぐみの姿が無かったときの寂しさを忘れることが出来ません。めぐみや他の被害者があの日のように一緒に帰って来て欲しいと願うばかりで、政府はどんなことがあっても解決まで引き下がらないで欲しい」
と訴えました。
また、増元るみ子さんの弟の照明さんは、民主党政権下で拉致問題担当大臣が中井→柳田→仙谷→中野→山岡→松原→田中大臣と7人代わったことに触れ、
「大臣がこんなに代わるというのは好ましくない。しっかりした態勢をとって北朝鮮と交渉して欲しい」
と求めました。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。