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【みんな生きている】横田めぐみさん/JNN

北朝鮮の核実験に対する国際的な非難が強まる中、拉致被害者横田めぐみさんの両親である横田 滋さん夫妻が栃木県内で講演し「30年以上、拉致被害者を救出できない日本は、核を持つ北朝鮮に侮られている」と述べ、政府は拉致問題の解決を北朝鮮に強く迫るべきだと訴えました。

「核を持った北朝鮮が何をするかと思っている。本当に日本国民全部が覚悟を持って、しっかりとこの(拉致)問題を(北朝鮮に)突きつけなければ。絶対に彼女達は生きています。早く助けてあげて下さい」
横田早紀江さん。拉致被害者横田めぐみさんの母)

北朝鮮の故・金正日キム・ジョンイル)総書記の誕生日だった2月16日、横田 滋さん・早紀江さん夫妻は栃木県小山市で講演しました。
核実験を強行した北朝鮮への国際的な非難が強まる中、横田早紀江さんは
「拉致から30年以上経つのにまだ救出してあげられず、日本は北朝鮮に侮られている」
と訴えました。

「交渉したらいいと思うと政府の方にはお話した。核実験に反対して制裁をするのも大事だが、拉致問題も並行してやってほしい」
(横田 滋さん。拉致被害者横田めぐみさんの父)

また、滋さんは去年12月、北朝鮮の事実上のミサイル発射で延期された日・朝局長級協議について、核やミサイル問題と切り離して再開し、拉致問題について話し合うよう強く求めました。

◆昭和52(1977)年11月15日
少女拉致容疑事案
被害者:横田めぐみさん(拉致被害時13歳)
新潟市において下校途中に失踪。
平成16年11月に開催された第3回実務者協議において、北朝鮮側はめぐみさんが1994(平成6)年4月に死亡したとし「遺骨」を提出したが、めぐみさんの「遺骨」とされた骨の一部からは同人のものとは異なるDNAが検出されたとの鑑定結果を得た。
平成18年4月には日本政府の実施したDNA検査により、横田めぐみさんの夫が昭和53年に韓国より拉致された当時高校生の韓国人拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)氏である可能性が高いことが判明した。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。