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【みんな生きている】日・朝協議編

政府は、北朝鮮との政府間協議を29日から北京で行うと発表しました。懸案の拉致問題解決の糸口となるのでしょうか?

「日・朝政府間協議を近いうちに再開するべく、そのための予備協議を8月29日に北京で開催することになりました」(藤村 修官房長官

4年ぶりとなる北朝鮮との政府間協議へ。29日の予備協議では終戦前後に北朝鮮で死亡した日本人の遺骨収集や墓参りの実現に向けた話し合いが行われます。その上で政府は…

拉致問題は、当然に含まれる」
(藤村 修官房長官

拉致問題も議題に含めたいとしています。日本の総理大臣として、初めてとなる小泉元総理の電撃訪朝から来月で丸10年。金正恩キム・ジョンウン)体制に変わり、節目ともなるこの年に解決への糸口が見つかるのでしょうか。

政府も意気込みを見せます。
「拉致の問題は最重要であると考えている」
玄葉光一郎外相)

拉致被害者家族の期待も高いです。

「交渉できるチャンスが来たので命懸けというくらいの思いで、動いてほしい」(横田早紀江さん。拉致被害者横田めぐみさんの母)
拉致問題に結びつけたいという気持ちが強いと思うし、実現に期待している」(横田 滋さん。拉致被害者横田めぐみさんの父)

横田 滋さんは、日・朝協議について
北朝鮮は新体制で、以前よりも柔軟になったと期待している」
と述べ、今回の協議で拉致問題の解決に結びつけるべきだと訴えています。

◆昭和52(1977)年11月15日
少女拉致容疑事案
被害者:横田めぐみさん(拉致被害時13歳)
新潟市において下校途中に失踪。
平成16年11月に開催された第3回実務者協議において、北朝鮮側はめぐみさんが1994(平成6)年4月に死亡したとし「遺骨」を提出したが、めぐみさんの「遺骨」とされた骨の一部からは同人のものとは異なるDNAが検出されたとの鑑定結果を得た。
平成18年4月には日本政府の実施したDNA検査により、横田めぐみさんの夫が昭和53年に韓国より拉致された当時高校生の韓国人拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)氏である可能性が高いことが判明した。



※「日本国内にいる親北の連中に言っておくことがある。それは、拉致被害者に何かがあったら、我々は『報復するぞ』と」
(荒木和博・特定失踪者問題調査会代表)
※「北朝鮮の国家安全保衛部に日本人拉致被害者が約10人、朝鮮労働党の工作機関に日本人拉致被害者が約30人管理されている。このうち、保衛部に管理されている日本人拉致被害者2名については朝鮮名が『カン・クンナム』と『リ・チョルヨン』であることはわかっている。そして管理されている拉致被害者が資料の翻訳等の仕事をさせられていることもわかっている」
(西岡 力・救う会会長)
拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。