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【みんな生きている】バラク・オバマ編《伊勢志摩サミット》/NHK[全国]

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《伊勢志摩サミットを前にNHKがオバマ大統領に単独インタビュー 北朝鮮核問題への言及も》

【5月22日19時28分】
アメリカのバラク・オバマ(Barack Hussein Obama II)大統領は、今月25日から日本を訪れるのを前に、NHKの単独インタビューに応じました。全容は次のとおりです。


NHK(以下、Q):今回の訪日で何を期待しますか?
オバマ大統領(以下、A):今回の訪問の主な目的はG7サミットです。G7は、われわれの最も近い友人や同盟国とともに、さまざまな地球規模の課題について話し合うすばらしい場となっています。そして、今年は安倍晋三総理大臣が議長を務めます。安倍総理大臣は私と同じように、世界の成長を拡大するために、われわれ皆が協力し、民主国家として国際的な法とルールを守らなければならないと信じていると思います。さらに中東や南シナ海といった不安定な地域や、北朝鮮と核拡散の問題について話し合う機会もあると確信しています。さらに、世界の開発に向けた共通の目標について話し合う機会もあるでしょう。例えば、女性の教育をどのように促進し、彼女たちに、より多くの経済的な機会を与えることができるのか。世界の保健医療を推進するために、われわれはどのような協力ができるのかということです。人々が世界中をこれほど頻繁に移動する現在の環境の中で、保健医療が整っていない非常に貧しい国で病気が発生すれば、エボラ、ジカ熱、SARSなどの病気のように、あっという間に感染が広がってしまいます。このため、話し合うことはたくさんあります
。私にとって、アメリカと日本の非常に強力な同盟関係を再確認する、すばらしい機会でもあるのです。日米同盟は、われわれの安全保障の礎の一つであり、われわれが、これまで何十年もの間享受してきた平和と繁栄と安定の創造に貢献してきました。

Q:現在の世界経済を鑑みて、伊勢志摩サミットでは世界に向けて、どのようなメッセージを発信したいと考えていますか?
A:経済成長は、すべての国が雇用の創出や、地球規模の商取引と貿易の拡大を推進するための適切な措置を取ることにかかっている、ということを認識することが重要だと思います。安倍総理大臣とともに、私が主導する最も重要な取り組みの一つが、TPP=環太平洋パートナーシップ協定です。これは、日米両国がアジア太平洋地域全体と協力して、基準を引き上げ、環境保護や、知的財産の保護を強化しようと努力していることを示す例です。こうした、あらゆる措置を取ることで、われわれは同じ競争条件の下で貿易を行うことができます。それは、アメリカの労働者にとってよいことであり、日本の労働者にとってもよいことであり、われわれの経済全体にとって、よいことなのです。われわれがやらなければならないことは、短期的には一つの国に利益をもたらすものの、長期的には地域全体、そして世界全体の成長をより困難にするような行動を取る国に対して警戒することです。

Q:広島訪問という大統領の歴史的な決断を歓迎します。なぜ今回、広島に行こうと決めたのですか?訪問の目的は何ですか?
A:適切なタイミングだと考えています。今回のG7開催地は広島、そして平和公園にも近いです。私が初めて日本を訪れたときに、広島訪問に関心があると述べました。大統領の任期が、あと僅かとなるなか、戦争の本質をじっくりと考えるよい機会になると思いました。私の目的は、単に過去を振り返るのではなく、罪のない人々が戦争の犠牲になったこと、世界中で平和と対話を進めるために、できるかぎりのことをすべきだということ、われわれは引き続き、『核兵器のない世界』を追い求めて努力すべきだということを訴えることです。それは、私が大統領に就任して以来、ずっと取り組んできたことです。そしてこれは、かつての敵どうしが、いかにして世界で最も緊密な関係を築き、最も緊密な同盟国になったかを示す、すばらしい物語です。そして、そのことは、われわれが互いの違いを乗り越え、われわれの子どもや孫たちのために、よりよい未来を作れることを教えてくれています。それは、歴史を無視するのではなく、それを理解し、認識し、よりよい未来をともに目指すことで実現できるのです。

Q:2009年11月のNHKとのインタビューで当時、大統領は広島と長崎を訪問したいと述べました。しかし、それから7年かかりました。広島訪問を最終的に決断するのに、なぜ7年かかったのですか?障害や困難があったのでしょうか?
A:特に障害はありませんでした。アメリカ大統領というのは、とても忙しいのです。私が外国を訪問するときは二国間協議や首脳会談、報道関係者のインタビューなど、数多く行事があります。今回は最も適したタイミングだと思ったのです。しかし、日本とアメリカの国民は戦争がもたらした廃墟と、すべての人が受けた痛みを乗り越えて、同盟関係を結ぶという高まいなビジョンを持つに至りました。こうして、私たちは協力して国際秩序を再構築し、両国の国民に多大な機会をもたらしたのです。今の時代は多くの意味で、世界は狭くなっています。われわれはかつてないほど、互いにつながり合い、依存しています。しかし、そのことは、また、新たな危険、新たな脅威、国境を越えたテロ、テロ組織の手に大量破壊兵器が渡る可能性をもたらしています。だからこそ、私たちは協力していくことが重要であり、現存する核兵器の備蓄の安全性をどのように確保するのかが、喫緊の課題だと感じることが重要なのです。まさに、このことが核セキュリティーサミットの場で、安倍総理大臣が私やほかの多くの国々とともに、取り組んできたことなのです。しかし、世界で、やがては
核の備蓄を削減していくなかで、このことを私たちは留意していかなければならないのです。

Q:広島では何をしますか?
A:平和公園を訪れることになると思います。簡潔な所感を述べるでしょう。平和公園核兵器と戦争のむごさを強烈に思い起こさせる場所だと思います。長い演説は行わないと思いますが、どうすれば世界中で、よりよい平和を築くことができるのか、日本とアメリカの関係を手本にすることで、どのように前進できるのかについて、みずからの見解を述べたいと思います。そして、私の訪問がきっかけとなり、あらゆる問題について、新たな協力の機会が増えることを期待しています。

Q:被爆者の方たちは大統領との面会を強く望んでいます。広島で被爆者の方たちと会いますか?
A:日程はまだ最終的に決まっていません。まだ、はっきり分かりません。しかし、私の目的は日本の人々に語りかけることであり、この地域の人々、アジアの人々、アメリカの人々、世界中の人々に語りかけることです。こうしている間にも、多くの人が、今なお戦争で苦しんでいます。私の目的の1つは、戦争では罪のない人たちが巻き込まれ、とてつもない苦難に見舞われると認識することです。それは単なる過去の話ではなく、今も世界の多くの場所で起きていることなのです。私たちは、それぞれ自分の国を守るために、できるかぎりのことをすると同時に、人類という観点から考えなくてはならないのです。私はアメリカ軍を、この上なく誇らしく思っています。彼らは防衛力を提供し、日本、韓国、その他の同盟国を支援する、よき軍隊として、アジア太平洋地域の平和と繁栄に貢献しています。私たちが前回、日本で大規模なオペレーションを展開したのは、福島の悲劇からの復興を支援するためでした。それは、アメリカ軍の優秀な兵士たちが集団的かつ共通の安全を守り、平和を維持するためのよき軍隊だとみなされることを、私がいかに望んでいるのかを示す例なので
す。

Q:広島、長崎の人たちにどのようなメッセージを伝えますか?
A:何を発言するかはまだ決めていません。全体的には先ほど述べたように、戦争の悲惨さ、「核兵器のない世界」の必要性、われわれが前進していくうえで成功例となる日米同盟についてお話しすることになると思います。

Q:メッセージに謝罪は含まれますか?
A:含まれません。戦争のさなかに指導者はあらゆる決定を下すということを忘れてはなりません。それについて、疑問を呈し、検証するのは歴史家の仕事です。7年半の間、同じ立場に身を置いた者として、どんな指導者でも、とりわけ戦争のときには、極めて難しい判断を迫られることを知っています。ですから、私は今回、どうすれば、われわれは前に進むことができるかについて強調すると思います。同時に、先ほど述べたように、人々が戦争でひどく苦しんだという事実を強調し、平和と外交を重視するかたちで、人間らしい対応と制度を進化させていく必要があるということを強調したいと思います。

Q:「核兵器のない世界」についてお尋ねします。世界の核軍縮の現状について、どう見ていますか?
A:僅かながら進展はあったと思います。核兵器保有量が大きく増えることはありませんでした。核を保有する大国の中では、新たな兵器の増強に重きは置かれていないと思います。私はロシアとの交渉を試みてきました。大統領に就任した当初は、核軍縮条約の「新START」を締結し、米ロ両国の核兵器保有を削減することができました。私は、さらなる削減が可能だと思いますが、ロシアはこれまでのところ関心を示していません。現在の核兵器を巡る最大の課題は、北朝鮮の核開発計画の脅威です。北朝鮮は無謀で挑発的なかたちで、核兵器だけでなく、核兵器の運搬手段の開発も続けています。国際社会は、その態度を理由に北朝鮮を孤立させようとしているが、これまでのところ、北朝鮮は態度を変えていません。懸念している理由の1つは、北朝鮮には核技術を拡散させた過去があるからです。われわれには、まだやるべきことがあります。北朝鮮は最悪の事例ですが、世界にはとても危険な新たな核技術を開発している国もあります。そして、今日、われわれの能力は非常に高くなっており、いかなる国も新たな兵器を作ることなく、核の保有を増やすことができると
認識することが重要です。その一方で、われわれが取り組んでいくべきは、人々が必要とする経済成長、食料、保健医療、子どもたちへの教育といった分野への投資なのです。