もずの独り言・はてなスポーツ+物置

半蔵ともず、はてなでも独り言です。

【みんな生きている】調査報告延期編[社説]/宮崎日日新聞

《インチキ遺骨ではなくて、拉致被害者を返せ!宮崎日日新聞社説》

■安否確認を一刻も早く示せ

北朝鮮が、日本人拉致問題などの再調査結果の報告延期を日本側に伝達したことが分かり、被害者家族会メンバーは不安やいらだちを募らせている。
調査期間は1年程度とされていた。結果報告の新たな期限は明らかになっていない。不誠実だと言わざるを得ない。交渉を粘り強く続け、安否確認を一刻も早く示すよう求めることが重要だ。


■家族から悲痛な叫び

北朝鮮が日本との合意に沿って、拉致被害者を含む全ての日本人に関して特別調査委員会による包括的な調査を開始してから1年がたった。「いましばらく時間がかかる」と日本政府に伝えてきたのは、その節目の直前だった。
日本政府は外交ルートで迅速な調査と通報を要求。安倍晋三首相周辺は「秋口までの受け取りを目指す」としており、9月を念頭に報告書を提示させたい考えだ。
合意の履行に期待を抱く拉致被害者家族の失望は深まっている。田口八重子さんの兄飯塚繁雄さんは「政府は(延期を)分かりましたというだけではなく、理由をきちんと確認してほしい」と要望。横田めぐみさんの母早紀江さんは「強い姿勢を示さなければ何年たっても同じ」と強調した。
県内特定失踪者の家族らからも「情報を引き出す努力をしてほしい」「失踪者と家族の高齢化は日に日に進む。時間は残されていない」と悲痛な叫びが上がっている。日本政府は拉致被害者、特定失踪者の家族らの声を聞き、強い覚悟で働き掛けを続けてほしい。
調査開始を受けて日本政府が一部解除した対北朝鮮制裁の復活など圧力強化策を柱とする提言が、自民党拉致問題対策本部から出されている。制裁強化も選択肢の一つだが、圧力だけでは事態が打開できなかったのが、これまでの日朝交渉の教訓でもある。


■地域情勢検討も重要

北朝鮮が調査開始1年のタイミングで報告の遅れを伝えてきたのは、制裁復活や拡大強化を回避したいとの狙いだけでなく、日本の出方を読みかねている側面もあるだろう。調査に合意した昨年5月以降、北朝鮮が合意を覆す構えを見せていないのもそのためだ。
金正恩第1書記の体制になり、北朝鮮は中国との冷却関係が長期化する一方で、ロシアへの接近を図っている。ロシアはウクライナ問題で、北朝鮮は核・ミサイル開発で米国と対立している。
だがロシアとの関係強化が、北朝鮮の経済再建につながる効果を生むまでには至っていないという面もある。北朝鮮の思惑を探る上で、北朝鮮の置かれたこうした地域情勢を検討することも大切だ。
日本に関しては、追加の制裁解除を通じた貿易再開や先端技術導入などを想定している可能性が高いとの見方もある。いずれにせよ日本政府は帰国を待つ家族と気持ちを一つにし、北朝鮮拉致問題などの早期解決が最重要課題だと明確に伝える必要がある。

宮崎県警HP
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/police/



◆昭和55(1980)年6月中旬
辛光洙シン・グァンス)事件
被害者:原 敕晁さん(拉致被害時43歳)
宮崎県内で発生。
本件については、北朝鮮工作員辛光洙シン・グァンス)が韓国当局に対し、原さん拉致を認める証言をしている。
捜査当局は辛光洙について、これまで原さんに成りかわった容疑で逮捕状の発付を得て国際手配するとともに、政府として北朝鮮側に身柄の引渡しを要求してきたが、平成18年4月には、新たに拉致容疑の主犯として逮捕状が発付されている。
北朝鮮側は身柄の引渡しに応じていないどころか、同人を「英雄」として称えている。
また、捜査当局は原さん拉致容疑の共犯者である金吉旭(キム・キルウク)についても逮捕状の発付を得ており、国際手配を行うなどの所要の措置を講じている。
北朝鮮側は、原さんは1984(昭和59)年に田口八重子さんと結婚し、1986(昭和61)年に肝硬変で死亡したとしているが、これを裏付ける資料等の提供はなされていない。

※「辛光洙は原 敕晁さんになりすますために、原さんについてのあらゆることを調べあげた。それこそ、チャーハンの作り方まで調べあげた」
(石高健次さん)

《特定失踪者・林田幸男さんについて》
◆氏名:林田 幸男
(はやしだゆきお)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年7月17日
◆生年月日:昭和9(1934)年12月2日
◆性別:男
◆当時の年齢:53歳
◆当時の住所:宮崎県児湯郡高鍋町
◆当時の身分:会社社長
◆特徴:左あごにほくろ
◆失踪場所:宮崎市の大淀川河口

【失踪状況】
友人と2人で林田さん所有の遊漁船「共擁丸」(1トン)で午前4時頃出港、その後消息を絶つ。油津海上保安部へ届け出。
海と空から捜索を続けたが見つからず。
パーソナル無線を持っていたのに連絡がない。
べた凪だった。
当時近くの海岸では不審船が目撃され、警察も注意を呼びかけていた。
平成16年9月27日、宮崎県警に告発状提出。

《特定失踪者・水居 明さんについて》
◆氏名:水居 明
(みずいあきら)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年7月17日
◆生年月日:昭和11(1936)年3月12日
◆性別:男
◆当時の年齢:52歳
◆当時の住所:宮崎県宮崎市神宮西2丁目
◆当時の身分:不動産会社経営
◆失踪場所:宮崎市の大淀川河口

【失踪状況】
釣り仲間の友人・林田幸男さんと、林田さん所有の遊漁船「共擁丸」(1トン)で午前4時頃出港、その後消息を絶つ。油津海上保安部に届け出。
海と空から捜索を続けたが見つからず。
パーソナル無線を持っていたのに連絡がない。
べた凪だった。
当時近くの海岸では不審船が目撃され、警察も注意を呼びかけていた。

《特定失踪者・和田幸二さんについて》
◆氏名:和田 幸二
(わだこうじ)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年8月19日
◆生年月日:昭和32(1957)年5月20日
◆性別:男
◆当時の年齢:31歳
◆当時の住所:宮崎県日南市南郷町
◆当時の身分:漁師
◆身長:173cm
◆失踪場所:宮崎県南那珂郡南郷町自宅近所

【失踪状況】
未明に飲食店から友人を車で送り届けた後失踪。車も見つかっていない。
次の日はカツオ漁のために出航する予定だった。
林田幸男さん、水居明さんの失踪約1か月後。
不確定だが複数の目撃証言がある。

《特定失踪者・岩本美代子さんについて》
◆氏名:岩本 美代子
(いわもとみよこ)
◆失踪年月日:平成7(1995)年11月5日
◆生年月日:昭和33(1958)年12月20日
◆性別:女性
◆当時の年齢:36歳
◆当時の住所:宮崎県宮崎市佐土原町
◆当時の身分:会社員
◆身長:155cm
◆体重:50kg
◆特技:写真が得意だった
◆失踪場所:宮崎県宮崎郡石崎浜海岸

【失踪状況】
朝、男性と日向近辺に美代子さんの運転でドライブに出かけたが、日向大橋までで計画中止して住吉の動物園の駐車場で昼12時頃別れた。
石崎浜海岸に本人所有の車が鍵がついたまま発見される。
その後一切連絡なし。

宮崎県警公開特定失踪者・津曲俊直さんについて》
◆氏名:津曲 俊直
(つまがりとしなお)
◆当時の年齢:24歳(昭和41年当時)
◆当時の住所:兵庫県神戸市兵庫区(当時)
◆当時の職業:会社員
◆身長:約162
◆特徴:中肉

【失踪状況】
昭和41年5月ころ、津曲俊直さんは、神戸市内の会社を辞めた後、行方不明となっています。

宮崎県警公開特定失踪者・吉井盛男さんについて》
◆氏名:吉井 盛男(よしい もりお)
◆当時の年齢:19歳(昭和48年当時)
◆当時の住所:東京都杉並区
◆当時の職業:新聞配達員
◆身長170cmくらい
◆特徴:痩せ型

【失踪状況】
昭和48年9月頃、東京都杉並区の新聞販売店の寮から行方不明となっています。

宮崎県警公開特定失踪者・黒木節男さんについて》
◆氏名:黒木 節男
(くろきせつお)
◆当時の年齢:19歳(昭和58年当時)
◆当時の住所:宮崎県日向市大字日知屋
◆当時の職業:工員
◆身長170cmくらい
◆特徴:痩せ型

【失踪状況】
昭和58年6月19日、車で日向市駅に知人を送った後、行方不明となっています。

宮崎県警公開特定失踪者・中武慎也さんについて》
◆氏名:中武 慎也
(なかたけしんや
◆当時の年齢:21歳(昭和63年当時)
◆当時の住所:福岡県福岡市城南区
◆当時の職業:大学生
◆身長:170cmくらい
◆特徴:中肉

【失踪状況】
昭和63年1月5日、福岡県福岡市内の下宿先に荷物を置いたまま行方不明となっています。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。