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【みんな生きている】制裁強化編/産経新聞

《インチキ遺骨ではなくて、拉致被害者を返せ!不誠実には制裁強化で対応だ!》

自民党拉致問題対策本部がまとめた北朝鮮への制裁強化案は、再入国禁止の対象者拡大など13項目に及び、送金の全面禁止などこれまで温存してきた厳しい制裁内容も盛り込まれた。ただ、硬軟幅広い項目を織り交ぜることで、日本人拉致被害者らの再調査の初回報告を先送りする北朝鮮との交渉を続ける政府に一定の配慮をみせた形だ。
「制裁措置は、まだあるが、現実的に対応できるものはすべて示した」
対策本部長の古屋圭司拉致問題担当相は6月25日、安倍晋三首相への報告後の記者会見で、政府が北朝鮮に実際に科すことができる制裁措置のほぼすべてを列挙したことを明らかにした。
その中には、これまで報告義務だった北朝鮮への送金を原則禁止とするなど、踏み込んだ内容を明記。政府に強気の交渉を促す狙いもある。送金禁止措置は法改正を伴うため、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射するなど挑発行為をするたびに浮上していた案だが、「最後の制裁カードの一つ」(政府関係者)として温存してきた経緯がある。
北朝鮮の核・ミサイル開発の技術者の再入国禁止も政府内で検討し、残してきた制裁カードの一つだ。在日本朝鮮人科学技術協会(科協)に所属する技術者は、北朝鮮の軍事技術開発を支援しているとして警察当局も警戒しており、制裁効果は高いとみられている。
作成に携わった自民党幹部は「官邸と緊密に連携した」と強調する。
再調査の報告期限を目前に控え、送金禁止など次の段階に制裁レベルを引き上げる可能性を広げたことは、「対話と圧力、行動対行動の原則」の姿勢を改めて示し、北朝鮮への“圧力”を強めて誠実な対応を促す意味がある。

【制裁強化案13項目】
1)平成26年7月4日に解除を行った対北朝鮮措置をすべて再開させること。
2)北朝鮮渡航先とした再入国禁止の対象を、朝鮮総連の中央常任委員会委員及び中央委員会委員、並びに核やミサイルの技術者に拡大すること。
3)北朝鮮に対する送金は、人道目的での10万円以下の送金を除き、全面禁止すること。併せて、迂回送金や資産隠し等の規制逃れを防止するため、国際機関及び各国当局との連携により規制対象者を特定するための情報収集を強化すること。
4)北朝鮮に寄港した全ての船舶に対する検査を徹底すること。
5)第三国を経由した北朝鮮との迂回輸出入を防止すべく厳格な法執行を行い、万全の対策を講じること。
6)朝鮮総連に対し厳格な法執行を行うとともに、総連本部建物の継続使用に係る資金の流れを把握し、整理回収機構による債権回収に万全の対策を講じること。
7)朝鮮学校補助金を支出している地方公共団体に対し、公益性の有無を厳しく指摘し、全面停止を強く指導・助言すること。併せて、住民への説明を十分に行うよう指導・助言すること。
8)政府認定に係る拉致被害者以外で、特定失踪者等拉致の疑いが排除できない事案についても、引き続きその真相究明に取り組むこと。
9)国連人権理事会(United Nations Human Rights Council=UNHRC)や国連総会における北朝鮮人権状況決議の採択に引き続きイニシアティブを取り、安全保障理事会(United Nations Security Council)による国際刑事裁判所(The International Criminal Court=ICC)への付託並びに北朝鮮の人権問題を根拠とした制裁決議の採択を目指すこと。併せて、北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)の勧告に基づいて韓国ソウル市に設置されたフォローアップ拠点との連携、活動を強化し、国際社会における北朝鮮の人権問題の早期改善への圧力が更に高まるよう努めること。
10)アメリカが北朝鮮テロ支援国家として再指定し、拉致を含む北朝鮮の人権侵害を根拠に大統領令に基づく金融制裁などを発動するように働きかけるとともに、拉致の疑いが濃厚であるアメリカ人のデビッド・スネドン(David Sneddon)さんを含む拉致問題解決に向けた連携を強化すること。
11)北朝鮮向けの情報発信手段として短波放送の充実を図ること。
12)朝鮮半島有事等に備え、アメリカとより一層緊密な連携を図り、拉致被害者を含む邦人の安全確保と保護に全力を尽くすこと。
13)全ての対北朝鮮措置について厳格な法執行を徹底するとともに、各国当局との規制対象等に係る情報共有及び連携を図り、制裁措置の有効性を確保すること。

平成27年6月25日
自由民主党
北朝鮮による拉致問題対策本部
北朝鮮措置シミュレーション・チーム



◆昭和53(1978)年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)
欧州に向け出国したあと失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。

《特定失踪者・金田竜光さんについて》
◆氏名:金田 竜光
(かねだたつみつ)
◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ
◆生年月日:昭和27(1952)年
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:180cm
◆当時の身分:ラーメン店店員
◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木
◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】
金田さんは韓国籍
田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。
昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。
半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。
田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。
連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。
その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。
救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。

《特定失踪者・藤田 進さんについて》
※国連人権理事会が調査要請を受理した事案
◆氏名:藤田 進
(ふじたすすむ)
◆失踪年月日:昭和51(1976)年2月7日
◆生年月日:昭和31(1956)年6月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:19歳
◆当時の身分:東京学芸大学教育学部1年生
◆当時の住所:埼玉県川口市南町
◆特徴:
1)家ではあまりしゃべらないタイプ
2)ギターがうまかった
◆失踪場所:埼玉県川口市の自宅

【失踪状況】
失踪当日6:30~7:00頃、以前から言っていた新宿のガードマンのバイトに行くといって服を持って家を出たまま帰らず。
後に新宿にある全ての警備会社に電話で問い合わせたが該当者はいなかった。
脱北者北朝鮮から持ち出した写真が鑑定の結果、藤田 進さんである可能性が極めて高いことが判明。
平成16年1月28日、埼玉県警に告発状提出。

救う会認定拉致被害者・福留貴美子さんについて》
◆氏名:福留 貴美子
(ふくとめきみこ)
◆失踪年月日:1976(昭和51)年7月18日または19日
◆生年月日:1952(昭和27)年1月1日
◆当時の身分:アルバイト
◆当時の住所:東京都渋谷区恵比寿
◆最終失踪関連地点:海外

【失踪状況】
1976(昭和51)年7月中旬、同居していた友人に「モンゴルに行く」と言い残して出国後、行方不明となる。
1980(昭和55)年3月、突然同居していた渋谷区恵比寿の友人宅に現れた後、横浜市の友人宅に2泊した後、「大阪に行く」と言い残して再び行方不明となるが、後に北朝鮮に渡ったよど号犯の岡本 武と結婚し2児をもうけていたことが明らかになる。
1996(平成8)年夏によど号犯グループの小西隆裕から実家に「1988(昭和63)年夏に土砂崩れで死亡したと北朝鮮側から知らせを受けた」旨の手紙が送られてきたが、真相は不明のままである。

新潟県警・愛知県警公開特定失踪者・渡邉浩成さんについて》
◆氏名:渡邉 浩成
(わたなべひろまさ)
◆当時の年齢:23歳(昭和60年当時)
◆当時の住所:愛知県名古屋市中区
新潟県三条市出身
◆当時の職業:郵便局員
◆身長:170くらい

【失踪状況】
昭和60年12月、岐阜県岐阜市の職場を出た後、行方不明になっています。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。