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【みんな生きている】古屋圭司編/河北新報

《インチキ遺骨ではなくて、拉致被害者を返せ!拉致制裁強化要請へ古屋前担当相が講演》

拉致問題担当相で、自民党拉致問題対策本部長の古屋圭司衆院議員が6月20日、秋田県由利本荘市で講演した。
北朝鮮と全面的な再調査で合意し、日本独自の制裁を一部解除してから7月で1年となることについて古屋氏は

「(再調査が)全く進展のないことは許されない。党内で制裁強化を含めて検討しており、25日に決定し総理官邸に要請する」

と明らかにした。
その上で

「政府に高度な政治判断をしてもらう」

と強調した。
講演会は北朝鮮に拉致された日本人を救出する秋田の会(救う会秋田)の主催で市民ら約60人が出席。
1992年に行方不明となり、拉致された疑いが強い北秋田市の松橋恵美子さん(失踪当時26歳)の母親のチヤさん(73歳)が登壇し

「夫も亡くなり、いまは1人で暮らしている。健康に気を付けながら娘の帰りを待っています」

と語った。
秋田県選出の国会議員らを交えたパネル討論もあり、特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は

「拉致された人たちは日本の救出運動を知っている。政治家も一般の人たちも、それぞれの立場で世論を盛り上げることが重要だ」

と力を込めた。



《特定失踪者・松橋恵美子さんについて》
◆氏名:松橋 恵美子
(まつはしえみこ)
◆失踪年月日:平成4(1992)年1月15日
◆生年月日:昭和40(1965)年5月15日
◆性別:女性
◆当時の年齢:26歳
◆当時の身分:縫製工場勤務
◆当時の住所:秋田県北秋田市三里(旧合川町
◆失踪場所:秋田県能代市能代

【失踪状況】
祖母に「鷹ノ巣に行って来る」と告げて車で出かけたまま、その日は戻らなかった。
友人の家に行ったのだろうと思っていたら、翌朝出勤していないことがわかる。
家族で探したところ、能代市の海岸で車が見つかる。
車内には身の回りのものが全て残っていた。
北朝鮮にいるとの不確定情報がある。

《特定失踪者・木村かほるさんについて》
◆氏名:木村 かほる
(きむらかおる)
◆失踪年月日:昭和35(1960)年2月27日
◆生年月日:昭和13(1938)年8月27日
◆性別:女性
◆当時の年齢:21歳
◆当時の身分:日赤秋田高等看護学校3年生
◆当時の住所:秋田県秋田市中通
◆特徴:
1)中肉中背
2)色白でいつも微笑みをたたえ優しい感じ
◆失踪場所:秋田市

【失踪状況】
戸籍上は「かをる」だが、日常は「かほる」としていた。
看護学校の卒業式を10日後に控えていた。
「ちょっと出かけてくる」と寮の同室の友人数人に言って出て行ったきり戻らず。
平成16年9月29日、青森県八戸署に告発状を提出。

《特定失踪者・石田 清さんについて》
◆氏名:石田 清
(いしだきよし)
◆失踪年月日:昭和44(1969)年9月末~10月初め頃
◆生年月日:昭和18(1943)年3月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:158cm
◆体重:56kgくらい
◆当時の身分:自動車板金工
◆当時の住所:秋田県能代市二ツ井(旧二ツ井町
◆特徴:片方の黒目が若干欠けている
◆失踪場所:秋田県山本郡二ツ井町(現在能代市)自宅アパートから

【失踪状況】
実家に稲刈りの手伝いに来て「明日も来る」と言っていたが、翌日来なかった。
自宅アパートの隣の家に寝巻きが投げ捨てられており、電線(もしくは電話線)が切られていたことから、事件ではないかと警察に通報した。
また日時は不明だが、二ツ井高校近くのバス停の鷹巣方面、藤里方面行き乗り場に立っていたという目撃情報もあった。

《特定失踪者・薩摩勝博さんについて》
◆氏名:薩摩 勝博
(さつまかつひろ)
◆失踪年月日:昭和48(1973)年1月
◆生年月日:昭和24(1949)年10月11日
◆性別:男
◆当時の年齢:23歳
◆当時の身分:農業・牛乳販売店勤務
◆当時の住所:秋田県山本郡八峰町(旧峰浜町)
◆失踪場所:秋田県峰浜村(現八峰町)の実家から能代市に向かったのが最後

【失踪状況】
失踪当時は農閑期だったため、勝博さんは出稼ぎで東京都杉並区の牛乳販売店に勤めていた。
そこを頼っていった同じ村落出身の女性(能代市居住)としばらく同居していた。
二人は結婚の意思を固め、失踪前夜に勝博さんの実家を揃って訪れるが父や親戚に反対される。
その夜は実家に泊まり、翌朝「彼女を能代市内に送ってくる」と行ったまま戻らず。
車も発見されていない。

《特定失踪者・佐藤正行さんについて》
◆氏名:佐藤 正行
(さとうまさゆき)
◆失踪年月日:昭和61(1986)年10月29日
◆生年月日:昭和33(1958)年12月11日
◆性別:男
◆当時の年齢:27歳
◆身長:170cm
◆体重:60cm
◆当時の身分:製薬会社勤務
◆当時の住所:愛知県名古屋市
秋田県秋田市新屋出身
◆特徴:
1)やや面長
2)眼鏡とコンタクトレンズを併用
◆失踪場所:愛知県名古屋市千種区の自宅マンション

【失踪状況】
外食店で買い求めた弁当をアパート自室で食事中、部屋着の軽装で外出したまま行方不明。
部屋には財布、自動車免許など一切の身の回りのものは残されていた。

◆昭和53(1978)年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)
欧州に向け出国したあと失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。

《特定失踪者・金田竜光さんについて》
◆氏名:金田 竜光
(かねだたつみつ)
◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ
◆生年月日:昭和27(1952)年
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:180cm
◆当時の身分:ラーメン店店員
◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木
◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】
金田さんは韓国籍
田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。
昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。
半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。
田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。
連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。
その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。
救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。

《特定失踪者・藤田 進さんについて》
※国連人権理事会が調査要請を受理した事案
◆氏名:藤田 進
(ふじたすすむ)
◆失踪年月日:昭和51(1976)年2月7日
◆生年月日:昭和31(1956)年6月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:19歳
◆当時の身分:東京学芸大学教育学部1年生
◆当時の住所:埼玉県川口市南町
◆特徴:
1)家ではあまりしゃべらないタイプ
2)ギターがうまかった
◆失踪場所:埼玉県川口市の自宅

【失踪状況】
失踪当日6:30~7:00頃、以前から言っていた新宿のガードマンのバイトに行くといって服を持って家を出たまま帰らず。
後に新宿にある全ての警備会社に電話で問い合わせたが該当者はいなかった。
脱北者北朝鮮から持ち出した写真が鑑定の結果、藤田 進さんである可能性が極めて高いことが判明。
平成16年1月28日、埼玉県警に告発状提出。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。