もずの独り言・はてなスポーツ+物置

半蔵ともず、はてなでも独り言です。

THIS IS A JOURNEY IN TO SOUND・第56回

イメージ 1

HUNGRY
(1991年・XYZ)

【収録曲】
(1)FACE DOWN IN THE GUTTER
(2)DON'T SAY NO
(3)FIRE AND WATER
(4)WHEN THE NIGHT COMES DOWN~愛し合う夜~
(5)OFF TO THE SUN
(6)FEELS GOOD
(7)SHAKE DOWN THE WALLS
(8)WHEN I FIND LOVE~君のまぼろし
(9)H.H. BOOGIE
(10)THE SUN ALSO RISES IN HELL
(11)A ROLL OF THE DICE
(12)WHISKEY ON A HEARTACHE
(13)HIGHLIFE



今回もXYZです。
前作よりも格段にパワーアップしたアルバムです。
プロデューサーのジョージ・タトコがXYZの良さを上手に引き出したとも言えます。
(1)からガンガン攻めています。そんな中でバラードの(3)と(8)が入ることで飽きない曲順構成になっています。
前作との最大の違いは、全体的に力強いサウンドになっていること。分厚さと激しさか増したギターサウンドにテリー・ルイスのパワフルな歌声。これが前作との最大の違いです。
前作はちょっと軽い感じでしたが、このアルバムは違う。しっかりとHRHMしています。
さて、アルバムですが、どの曲も傑作なので特にこの曲がというのは無いのですが、今でもよく聴くのが(5)です。このアルバムには(5)以外に速いテンポでイケイケの曲が収録されているのですが、私は(5)を今てもよく聴きます。
(5)はミドルテンポでどっしりした曲なのですが、テリー・ルイスの力強い歌声、ギター、ベース、ドラムの力強さがはっきりとわかる1曲です。特にギターソロから曲の終わりにかけてのカッコよさが他の曲よりも良い!
バラードの(3)はFREEのカバー、(8)はオリジナルです。(3)も(8)もテリー・ルイスの歌声が生きていますし、ギターの分厚さが少しも曲の雰囲気を損ねていない。
私は今でもBAD MOON RISINGのカル・スワンの歌声が大好きですが、テリー・ルイスの歌声も大好きです。単に力強いだけじゃ無く、(8)で聴かせてくれたような表現力の豊さ。喉だって立派な楽器なのです。
残念なことに、アメリでは1990年代にレコード会社でHRHMに対するクビ切りの嵐が吹き荒れました。XYZもまた、このクビ切りの嵐に巻き込まれます。
これだけの傑作を作ったバンドは、アルバム2枚で消えてしまいました。それは、「HRHMが決して音楽シーンの主役にはなり得ない」という冷たい現実を突きつけているというこでもあるのです。
それでも、HRHMというジャンルは絶対に無くならない。今日もどこかで長い髪振り乱して歌ってる。
(13)は日本盤のボーナストラックです。この曲は深夜番組で消費者金融武富士)のCMソングとして流れていました。歌い出しのところがCMで使われていたのですが、その曲が(13)だと知ったのはこのアルバムを購入したあとでした。
テリー・ルイスもカル・スワンに劣らない素晴らしい歌声の持ち主でした。
たった2枚で花火のように消えてしまったXYZ。
彼等はもっと高く評価されともいい。私は今でもそう思っています。