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【みんな生きている】朝鮮総連狙い撃ち編/産経新聞

《拉致は人権侵害の総本山!朝鮮総連事件“北朝鮮の泣きどころ”突く日本政府。沈黙の官邸が強める「拉致打開圧力」》

北朝鮮による日本人拉致問題の進展に向け、日本政府が対北圧力を強めている。その象徴とされるのが、警察当局が捜査を進める在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)を舞台にした北朝鮮マツタケの不正輸入事件だ。事件捜査を圧力として北朝鮮を揺さぶる構えのようで、政府は圧力の「切り札」も温存しているとされる。そのカードを切る場面は来るのか-。


首相官邸ゴーサインでマツタケ狙い撃ち

警察当局は今年3月に許宗萬(ホ・ジョンマン)議長と南昇祐(ナム・スンウ)副議長の自宅を家宅捜査したのに続き、許議長の次男、許政道(ホ・ジョンド)容疑者=外為法違反容疑=らの逮捕に踏み切った。
首相官邸

「警察は法と証拠に基づいて捜査を進めている。わが国は法治国家で、自然のことだ」(菅 義偉官房長官

とし、事件捜査と拉致問題を切り離している。ただ、その言葉を額面通りに受け取る向きは少ない。北朝鮮拉致問題の進展を迫る「圧力の一環」として、今回の事件の青写真を官邸が描いているとの見方がもっぱらだ。
政府関係者も

首相官邸がゴーサインを出したのだろう。これだけの政治案件を官邸に無断でできるはずがない」

と言い切る。
これに対し、北朝鮮側は「悪意に満ちた政治的謀略だ」「無謀な政治弾圧で許し難い」などと反発を強めているが、官邸筋はこう解説する。


マツタケ狙い撃ちは家族会ガス抜きのため?

そもそも、北朝鮮は日本人拉致被害者らの再調査の初回報告を先送りしているばかりか、拉致被害者の安否情報を欠いた報告を水面下で打診してくるなど、不誠実な態度をとり続けてきた。許議長らの自宅を捜索した直後には、日・朝政府間協議を中断する意向を通知してきている。
それだけに、拉致被害者家族会の一部が、対話路線を重視してきたこれまでの日・朝協議に関し、具体的な成果が得られていないとして政府に対する不満を募らせているのは事実だ。
自民党が5月20日に開いた対北朝鮮制裁強化を検討するプロジェクトチームの会合で、出席した家族会の飯塚繁雄代表は

「厳しい制裁で最終目標である被害者の帰還につなげてもらいたい」

と圧力強化を訴えた。
自民党中堅議員も、マツタケ不正輸入事件について

「家族会に対するアリバイ作りに過ぎない。政府は拉致問題を解決できなかったとき、家族会が暴発しないよう、今からガス抜きをしている」

と指摘する。
仮に拉致問題を解決できないまま再調査の期限である7月を迎えれば、一部の家族会がさらに不満を強め首相批判が噴出しかねない。
政府内からは

「パフォーマンスだけでは、もう家族は納得しないところまできている」(拉致問題対策本部関係者)

との声が上がる。


■不誠実が続けば朝鮮総連中央本部も狙い撃ち

そうした中で、安倍晋三首相は

北朝鮮に甘い顔をしても結果は得られない」

と周囲に語る。対話路線から圧力路線にかじを切っているのは明らかだ。
一連のマツタケ事件では、朝鮮総連中央本部への家宅捜索を控え、圧力の「切り札」として温存したとされる。中央本部は北朝鮮の「事実上の日本大使館」といわれ、そこに家宅捜索が入れば北朝鮮に与える衝撃は計り知れないからだ。
ただ、そこまで踏み込むのは、北朝鮮側が日・朝協議を打ち切り、拉致問題解決への道が閉ざされるリスクも伴う。北朝鮮への圧力のギリギリのラインが今回の逮捕劇だったという説が有力だ。
実際、北朝鮮側は捜査に反発しているものの、安倍首相への直接的な批判や、日・朝協議打ち切りの意思は示していない。その意味で、今回の選択は対話路線も残した「妙手」(政府関係者)とされている。
今後の北朝鮮側の出方次第では、首相官邸が「切り札」をきるゴーサインを出す可能性は否定できない。



◆昭和58(1983)年7月頃
欧州における日本人女性拉致容疑事案
被害者:有本恵子さん(拉致被害時23歳)
欧州にて失踪。
よど号」犯人の元妻は、北朝鮮当局と協力して有本さんを拉致したことを認めている。
捜査当局は拉致実行犯である「よど号」犯人の魚本(旧姓安部)公博について、平成14年9月逮捕状の発付を得て国際手配するとともに、政府として北朝鮮側に身柄の引き渡しを要求しているが北朝鮮側はこれに応じていない。
北朝鮮側は、有本さんは1988(昭和63)年11月にガス事故で石岡 亨さんと共に死亡したとしているが、これを裏付ける資料等の提供はなされていない。

救う会認定拉致被害者・福留貴美子さんについて》
◆氏名:福留 貴美子
(ふくとめきみこ)
◆失踪年月日:1976(昭和51)年7月18日または19日
◆生年月日:1952(昭和27)年1月1日
◆当時の身分:アルバイト
◆当時の住所:東京都渋谷区恵比寿
◆最終失踪関連地点:海外

【失踪状況】
1976(昭和51)年7月中旬、同居していた友人に「モンゴルに行く」と言い残して出国後、行方不明となる。
1980(昭和55)年3月、突然同居していた渋谷区恵比寿の友人宅に現れた後、横浜市の友人宅に2泊した後、「大阪に行く」と言い残して再び行方不明となるが、後に北朝鮮に渡ったよど号犯の岡本 武と結婚し2児をもうけていたことが明らかになる。
1996(平成8)年夏によど号犯グループの小西隆裕から実家に「1988(昭和63)年夏に土砂崩れで死亡したと北朝鮮側から知らせを受けた」旨の手紙が送られてきたが、真相は不明のままである。

◆昭和53(1978)年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)
欧州に向け出国したあと失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。

《特定失踪者・金田竜光さんについて》
◆氏名:金田 竜光
(かねだたつみつ)
◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ
◆生年月日:昭和27(1952)年
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:180cm
◆当時の身分:ラーメン店店員
◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木
◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】
金田さんは韓国籍
田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。
昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。
半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。
田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。
連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。
その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。
救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。

《特定失踪者・藤田 進さんについて》
※国連人権理事会が調査要請を受理した事案
◆氏名:藤田 進
(ふじたすすむ)
◆失踪年月日:昭和51(1976)年2月7日
◆生年月日:昭和31(1956)年6月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:19歳
◆当時の身分:東京学芸大学教育学部1年生
◆当時の住所:埼玉県川口市南町
◆特徴:
1)家ではあまりしゃべらないタイプ
2)ギターがうまかった
◆失踪場所:埼玉県川口市の自宅

【失踪状況】
失踪当日6:30~7:00頃、以前から言っていた新宿のガードマンのバイトに行くといって服を持って家を出たまま帰らず。
後に新宿にある全ての警備会社に電話で問い合わせたが該当者はいなかった。
脱北者北朝鮮から持ち出した写真が鑑定の結果、藤田 進さんである可能性が極めて高いことが判明。
平成16年1月28日、埼玉県警に告発状提出。

新潟県警・愛知県警公開特定失踪者・渡邉浩成さんについて》
◆氏名:渡邉 浩成
(わたなべひろまさ)
◆当時の年齢:23歳(昭和60年当時)
◆当時の住所:愛知県名古屋市中区
新潟県三条市出身
◆当時の職業:郵便局員
◆身長:170くらい

【失踪状況】
昭和60年12月、岐阜県岐阜市の職場を出た後、行方不明になっています。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。