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【みんな生きている】張真晟編

張成沢行政部長処刑後の北朝鮮は「世界的孤児」》

【ワシントン聯合ニュース
北朝鮮朝鮮労働党の工作機関「統一戦線部」元幹部の張真晟(チャン・ジンソン)氏は2月3日(アメリカ東部時間)、金正恩キム・ジョンウン)第1書記は親のいない孤児であり、唯一の後見人だった張成沢チャン・ソンテク)元国防副委員長までも失った「政治的孤児」も同然だと指摘した。シンクタンクの韓米経済研究所(KEI)等がワシントン近郊で開いたセミナーで述べた。
張氏は統一戦線部で心理戦を担当する詩人・作家として活動した後、2004年に北朝鮮を脱出した。
張氏はまた、金正恩政権を変化させるには体制の中核となる「首領主義」の象徴性を集中的に攻撃すべきだと主張した。首領主義を「犯罪の代名詞」として浮き彫りにすることで、外部の攻撃が内部の攻撃につながり得ると強調した。
北朝鮮の人権侵害の実態を告発してきた北朝鮮脱出住民(脱北者)の申東赫(シン・ドンヒョク)氏が自伝の証言に一部誤りがあったと認めたことに対しては

「一部に誤りがあったが、だからといって北朝鮮の(劣悪な)人権状況が変わるわけではない。北朝鮮の人権状況はそのままだ」

と述べた。
また、金第1書記の権力基盤は脆弱だとの見方も示した。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。