もずの独り言・はてなスポーツ+物置

半蔵ともず、はてなでも独り言です。

THIS IS A JOURNEY IN TO SOUND・第35回

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AMONG THE LIVING
(1987年・ANTHRAX)

【収録曲】
(1)AMONG THE LIVING
(2)CAUGHT IN A MOSH
(3)I AM THE LAW
(4)EFILNIKUFESIN(N.F.L)
(5)A SKELETON IN THE CLOSET
(6)INDIANS
(7)ONE WORLD
(8)A.D.I/HORROR OF IT ALL
(9)IMITATION OF LIEE
(10)



今回はANTHRAXです。
前作の狂気のスラッシュ感染に劣らない出来栄えです。
歌詞を書くスコット・イアンは「このアルバムでキッズに何かを学んで欲しいし、何かを感じて欲しいと思っている」と話しています。
1曲1曲に込められたメッセージ。
(4)はドラッグで破滅した人生を歌っています。
「EFILNIKUFESIN」は「NISE FUKIN(FUCKIN') LIFE」(やったぜクソったれ人生!)を逆さまから書いたもので、スコットらしい言葉遊びになっています。
(5)はナチス・ドイツの生き残りを題材にした曲で、前作の5曲目のTHE ENEMY同様、ナチスを手厳しく批判しています。
(6)はアメリカ国内でのインディアン迫害、(7)は核保有した米・ソの冷戦について歌っています。
特に(6)は迫害や差別を憎む「スコット流」の歌詞が冴え渡っている1曲で、今でもライブのSET LISTにこの曲は入ります。
(7)を聴くと、「冷戦なんて時代があったんだなあ」と懐かしい気持ちになります。
強烈なシャウトの(9)が、このアルバムの中で一番メッセージ性があると思います。
「自分らしくなれないし、自分自身の人生を生き抜けない」
スコットはこの曲の歌詞に一番大事なメッセージを込めたんだと思います。
「自分らしく生きて、自分自身の人生を生き抜け」
今では「ビジュアル系」なんて持て囃されるバンドも、この当時は「ヘアスプレーとレースでオンナみたいに着飾ったヤツ」としか見られませんでした。
売れるために自分らしさを捨ててレコード会社と契約し、やがてレコード会社に捨てられる。
スコットはこの馬鹿馬鹿しさに対して、「自分らしく生きて、自分自身の人生を生き抜け」との思いを歌詞に込めたんだと思います。
「オレはオレらしく」
「死ぬより怖いことは、オレがオレじゃなくなること」
聖飢魔IIデーモン閣下の歌詞から学ぶことも多かったですが、スコットの歌詞からも学ぶことが多かったです。