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【みんな生きている】日比谷公会堂(19)有本恵子さん

有本明弘(有本恵子さんの父。家族会副代表)


■もの別れは、初めて外務省が、我が国の主張を変えなかった結果

みなさんこんにちは。
私は言わなければいかんと思うことを文章に書きとめてきましたので、この会場でこれを読ませていただきたいと、控室で家族会や政府の方にも言いました。この紙の40枚は控室で皆さんにお渡ししました。
また、今、我が国は非常に難しい局面に立ち至っていると自覚していただきたいと思います。
本日はこの会場に来てくださり、有難く御礼申し上げます。私の知る限りのことをお話ししたいと思います。
9月中には北朝鮮は再調査の結果を日本政府に出してくると思っています。それは金正恩キム・ジョンウン)大将が、朝鮮放送を通じて、特別調査委員会を立ち上げ、調査を指せると日本政府に知らせてきたことです。
これが一番大きな問題で、金正日キム・ジョンイル)の時はこんなことはなかったんです。だから私は金正恩の考えていることは関係改善に至る道筋を示したと思っているんです。
この度の外務省の三日間に及ぶ朝鮮外交はもの別れに終わったと『産経新聞』は書きましたが、これは初めて外務省が、我が国の主張を変えなかった結果であります。出発前日、外務省幹部二人と家族会は会合を持ちました。私は、再調査の話には絶対に乗らないで、拉致実行犯の引き渡しから入るようにと強く申し入れました。これにより、宋日昊ソン・イルホ)との交渉は終わってしまったのです。そして金正恩が日本に電波を使って呼びかけてきたんです。そこを皆さんよく理解してください。
9月の再調査の結果について話し合うのは、特別調査委員会のメンバーでなければならないのです。宋日昊じゃないんです。このことを考えますと、『共同通信』が宋日昊との取材について語り合っているのは、日本政府の交渉の邪魔をしているのです。
今のところ、『日本経済新聞』、『共同通信』、石井 一元国家公安委員長が目立ってきました。今後このような人たちの出現のないことを願っています。
そして金正恩大将にも知っていただきたいことがあります。
御父・金正日大将が「死んだ」と言った人たちが、再調査した記録の中に入っていることを望んでいます。それが我が国との信頼の基になると確信しています。
そして不思議な話も書いておきます。
娘・恵子がイギリスで易を見てもらいました。英語の言葉のやりとりで、恵子と一緒にいた私の姉に聞いてみると、「あんたは外国に住むようになる」と言われているんです。そしてもう一言、大変なことも言われています。そのことは私は申しませんが、金正恩が恵子に会って、何を言われたのか聞けば、彼も唖然とすると私は思います。
以上です。ありがとうございました。



◆昭和58(1983)年7月頃
欧州における日本人女性拉致容疑事案
被害者:有本恵子さん(拉致被害時23歳)
欧州にて失踪。
よど号」犯人の元妻は、北朝鮮当局と協力して有本さんを拉致したことを認めている。
捜査当局は拉致実行犯である「よど号」犯人の魚本(旧姓安部)公博について、平成14年9月逮捕状の発付を得て国際手配するとともに、政府として北朝鮮側に身柄の引き渡しを要求しているが北朝鮮側はこれに応じていない。
北朝鮮側は、有本さんは1988(昭和63)年11月にガス事故で石岡 亨さんと共に死亡したとしているが、これを裏付ける資料等の提供はなされていない。