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【みんな生きている】寺越昭二さん・安達俊之さん/NHK[石川]

中国の北京で7月1日、日本と北朝鮮の政府間協議が行われたことを受けて、石川県内の特定失踪者の家族たちが1日夜、白山市で会見し、「北朝鮮が設置する特別調査委員会が調査の権限を持った人になるのか疑問だ。北朝鮮への制裁解除についても慎重に対処してほしい」等と訴えました。
日本と北朝鮮の政府間協議は、北京にある北朝鮮大使館と日本大使館で行われ、北朝鮮側から、拉致被害者等日本人行方不明者の全面的な調査を行うために設置する、「特別調査委員会」の組織や構成について説明を受けました。
協議を受けて、1日夜、白山市で県内の特定失踪者の家族たちが会見しました。
この中で、昭和38年に志賀町の港から漁に出たまま行方不明になった寺越昭二さんの長男の昭男さんは、

北朝鮮の調査会のメンバーが権限を持った人になるのか疑問だが、調査の権限を十分にもってほしい。北朝鮮への制裁解除についても慎重に対処してほしい」

と述べました。
また、特定失踪者の安達俊之さんの母の道子さんは、

「現時点では協議の結果が分からず何とも言えないが、1日でも早い解決を求めたい」

と述べました。

石川県警公開特定失踪者・寺越昭二さんについて》
◆氏名:寺越 昭二
(てらこししょうじ)
◆当時の年齢:36歳
◆当時の住所:石川県羽咋郡志賀町
◆当時の職業:漁業
◆身長:170cm

【失踪状況】
昭和38年5月11日、高浜港から弟・外雄さんらとともに出港。
翌朝、船体が破壊して浸水した漁船が無人の状態で発見されています。

石川県警公開特定失踪者・寺越外雄さんについて》
◆氏名:寺越 外雄
(てらこしそとお)
◆当時の年齢:24歳
◆当時の住所:石川県羽咋郡志賀町
◆当時の職業:漁業
◆身長:170cm

【失踪状況】
昭和38年5月11日、高浜港から兄・昭二さんらとともに出港。
翌朝、船体が破壊して浸水した漁船が無人の状態で発見されています。

《特定失踪者・小西能幸さんについて》
◆氏名:小西 能幸
(こにしよしゆき)
◆失踪年月日:昭和29(1954)年4月22日
◆生年月日:昭和8(1933)年9月21日
◆性別:男
◆当時の年齢:20歳
◆身長:165cm
◆当時の身分:家の旅館を手伝っていた
◆失踪場所:石川県穴水町

【失踪状況】
自宅を出るとき、下駄履きで荷物も何一つ持たず、母と目を合わせたが一言も話さなかったので、家族は近所にでも出かけたものと思った。
その日、七尾線輪島駅から午前7時半頃の金沢行きに乗り、3つ目の穴水町で下車したのを近所の人が見たとのこと。
前日夜に自室で小銭を数えているような音を旅館の女中が聞いている。
小遣いを貰っていなかったので、所持金は小銭程度と思われる。
身障者の兄が働かなくても生活できるように、母は旅館を開業していた。そのため本人は、自分が邪魔であると感じており、チャンスがあれば家を出ようと思っていたようだ。

《特定失踪者・坂下喜美夫さんについて》
◆氏名:坂下 喜美夫
(さかしたきみお)
◆失踪年月日:昭和38(1963)年
◆生年月日:昭和8(1933)年2月9日
◆性別:男
◆当時の年齢:30歳
◆身長:160cm
◆当時の身分:乾物屋
◆当時の住所:石川県七尾市
◆特徴:中肉
◆失踪場所:石川県七尾市作事町

【失踪状況】
乾物屋の仕事で自転車で配達に出てそのまま失踪。
財布、運転免許証も家に置いたまま。
七尾市に来る前は金沢の自衛隊に勤務していた。

《特定失踪者・丸山善昭さんについて》
◆氏名:丸山 善昭
(まるやまよしあき)
◆失踪年月日:昭和41(1966)年3月31日
◆生年月日:昭和18(1943)年8月9日
◆性別:男
◆当時の年齢:22歳
◆身長:160cm
◆当時の身分:漁船員(底引き網漁船)
◆当時の住所:石川県加賀市
◆当時の下宿先:福井県坂井郡三国町
◆特徴:
1)優しい人柄
2)酒好き
◆失踪場所:福井県坂井郡三国町三国漁港周辺

【失踪状況】
下宿先に「加賀の実家に行ってくる」と伝言を残して外出したまま失踪。
当日は給料日で、全船出港できる天候だったが出漁せず。

《特定失踪者・七條 一さんについて》
◆氏名:七條 一
(しちじょうはじめ)
◆失踪年月日:昭和45(1970)年2月10日
◆生年月日:昭和23(1948)年8月22日
◆性別:男
◆当時の年齢:21歳
◆身長:165cm
◆靴のサイズ:24.5cm
◆当時の身分:明治大学政経学部政治学科3年生
◆当時の住所:東京都杉並区
◆特徴:
1)中肉中背
2)右利き
3)眼鏡着用
4)盲腸の手術痕あり
◆失踪場所:石川県金沢市

【失踪状況】
北陸方面を旅行。
8日に能登を回って西宮市の母の実家に立ちより、徳島に帰る予定で、金沢市ユースホステルを出発し、輪島市で宿泊。
9日「能登を回ってバスが遅れ、大阪行きの汽車に遅れた」と同じ金沢市ユースホステルに再度宿泊。
10日朝出発し、以後消息不明。
「雪が降っていたので兼六園の雪景色を見てくると言って10センチ位積もった雪の上を堤防の方に向かって歩いて行った」という証言と「東尋坊永平寺に回ると言って宿を出る」という証言がある。
2月10日は夕方のフェリーで西宮市の母の実家から祖父母を徳島に連れて帰り、翌日行われる法要に出席する約束をしていた。
事前に東京の下宿から西宮の母の実家に法要出席のための背広を送ってあった。
北朝鮮にいるとの不確定情報がある。

《特定失踪者・遠山文子さんについて》
◆氏名:遠山 文子
(とおやまふみこ)
◆失踪年月日:昭和48(1973)年7月
◆生年月日:昭和27(1952)年5月2日
◆性別:女性
◆当時の年齢:21歳
◆当時の身分:建設会社を退職直後
◆失踪場所:石川県羽咋市柴垣の海水浴場に滞在したことまでわかっている

【失踪状況】
交際中の男性とともに失踪。
3月末に家出してアパートに住む。そのアパートを両親が訪ねた1週間後引き払う。
当初は東京都墨田区押上に在住。
その後友人にアルバムなどが送られてきて、男性とともに福岡、東萩、津和野、札幌、女満別、知床、摩周湖、釧路、小樽、舞鶴、大阪と旅行した形跡を残す。
アルバムには写真ばかりではなく航空券、宿の領収証などが細かに張り付けてあり、途中で宿泊人数が4人になっている。
男性とは同じ職場で、同じ日に退社。

《特定失踪者・明石靖彦さんについて》
◆氏名:明石 靖彦
(あかいしやすひこ)
◆失踪年月日:昭和50(1975)年5月18日
◆生年月日:昭和35(1960)年6月1日
◆性別:男
◆当時の年齢:14歳
◆当時の身分:中学3年生
◆失踪場所:石川県珠洲市蛸島町鉢ヶ崎海水浴場付近

【失踪状況】
朝、「すぐ帰る」と言って自転車で出たまま帰宅せず。
鉢ヶ崎海水浴場付近で自転車が発見され、沖合にボートが浮いていてその中に靖彦さんの草履と靴下があった。
ボートは倉庫に保管されていたもの。

《特定失踪者・安達俊之さんについて》
◆氏名:安達 俊之
(あだちとしゆき)
◆失踪年月日:昭和56(1981)年6月20日
◆生年月日:昭和38(1963)年1月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:18歳
◆身長:168cm
◆当時の身分:会社員(金沢国際ホテル)
◆当時の住所:石川県白山市
◆特徴:中肉中背
◆失踪場所:石川県石川郡鶴来町の友人宅を出てから

【失踪状況】
失踪当日、車で母親を歯医者に送りそのまま出勤。
午後6時頃、同僚の女性とともに友人宅を訪れるが、友人は不在で家人が対応。
その後午後7時~7時半の間、別の友人が白山町交差点で助手席に女性を乗せている俊之さんの車とすれ違ったのが最後の目撃情報。
その日は帰ってこなかったが、それまでも2~3日家を留守にすることがあったので両親も特段気にとめなかったが、22日か23日に勤務先から無断欠勤しているという連絡があって失踪に気づいた。
通帳も印鑑も持たず、まとまった金銭も持っていない。自動車も見つかっていない。
28日夕方、自宅に電話があり、「俊之つかまっているよ」との内容。幼い女の子のようなたどたどしい言葉だった。
その10分後にも無言電話があった。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。