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【みんな生きている】平山政子さん/NHK[青森]

北朝鮮による拉致事件の解決を求め、北朝鮮に拉致された可能性のあるいわゆる「特定失踪者」の家族たちが6月21日、青森市で署名活動を行いました。
署名活動を行ったのは、北朝鮮に拉致された可能性のある人の救出を支援している「救う会青森」のメンバーで、青森市新町にある商店街の広場で、買い物客たちに協力を呼びかけました。
21日の署名活動には、県内の出身で、北朝鮮に拉致された可能性のある平山政子さんの兄で、現在、三重県鈴鹿市に住む平山 勲さんも参加し、政子さんの顔写真を見せながら、行方が分からなくなったときの状況等を説明していました。
警察によりますと、青森県に関係する人で、北朝鮮に拉致された可能性が否定できないとして、捜査している行方不明者は平山政子さんも含めて10人いるということです。
平山 勲さんは、

「自分だけでなく、他の特定失踪者の人たちも帰ってきてほしいという願いを込めて署名活動をしました。政子が生きて帰ってきたら残りの人生を幸せに送らせてあげたい」

と話していました。
集まった署名は「救う会」の全国組織を通して、政府に提出するということです。

《特定失踪者・平山政子さんについて》
◆氏名:平山 政子
(ひらやままさこ)
◆失踪年月日:昭和47(1972)年3月24日
◆生年月日:昭和21(1946)年9月4日
◆性別:女性
◆当時の年齢:25歳
◆当時の身分:飲食店従業員
◆失踪場所:青森県青森市

【失踪状況】
当日、絵を描いていた姉妹が入賞し、お祝いのために待ち合わせていたが現れず。
アパートを訪ねると、特に身辺整理した様子もなく、普段の生活状況のまま。
無断欠勤したことのない政子さんが丸2日も職場に連絡せず失踪。
趣味の手品のアシスタントとしてステージに立つこともあった。
同日、ハワイで行われるマジックの世界大会に参加するための打ち合わせがあった。

《特定失踪者・今井 裕さんについて》
◆氏名:今井 裕
(いまいゆたか)
◆失踪年月日:昭和44(1969)年3月2日
◆生年月日:昭和25(1950)年12月20日
◆性別:男
◆当時の年齢:18歳
◆身長:170cmくらい
◆体重:62kg~63kg
◆当時の身分:青森県弘前工業高校3年生
◆特徴:
1)眼鏡着用
2)右の頬に子どものとき木に登ってついた傷が残っている
◆失踪場所:青森県弘前市

【失踪状況】
3月4日の卒業式で答辞を読むことになっていたので、「制服のボタンを買いに行く」と自宅を出たまま行方不明に。
東京の営団地下鉄(現・東京メトロ)に就職が決まっていた。
平成16年1月29日、青森県弘前署に告発状提出。

《特定失踪者・山口浩一さんについて》
◆氏名:山口 浩一
(やまぐちこういち)
◆失踪年月日:昭和48(1973)年5月
◆生年月日:昭和29(1954)年9月28日
◆性別:男
◆当時の年齢:18歳
◆失踪場所:青森県十和田湖か?

【失踪状況】
青森の十和田湖のホテルから「お金が足りない」と連絡のあと、女性とともに行方不明。

《特定失踪者・木本佳紀さんについて》
◆氏名:木本 佳紀
(きもとよしのり)
◆失踪年月日:昭和60(1985)年10月1日
◆生年月日:昭和38(1963)年5月18日
◆性別:男
◆当時の年齢:22歳
◆身長:176cm
◆体重:65kg
◆当時の身分:大学生
◆血液型:A型
◆視力:右0.06、左0.05で眼鏡使用
◆特徴:
1)手首に火傷の跡ありケロイド状になっている
2)首の後ろに大きなほくろがある
◆失踪場所:青森県弘前市

【失踪状況】
下宿先アパートから失踪。
机の引き出しには免許証、預金通帳、キャッシュカード、旅行鞄、衣類も残っている。
10月1日付の新聞が部屋の中にあった。

青森県警公開特定失踪者・佐々木ハルヱさんについて》
◆氏名:佐々木 ハルヱ
◆年齢:39歳(昭和58年当時)
◆住所:青森県十和田市
◆職業等:看護師
◆身長:155くらい

【事案概要(失踪状況)】
昭和58年10月24日午前8時30分ころ、「仕事に行ってくる」と言って外出したが、同日午後零時45分ころ、青函連絡船から「佐々木ハルヱさんが運転免許証等を船内に残していなくなった。」旨の連絡があり、以降行方不明となった。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。