もずの独り言・はてなスポーツ+物置

半蔵ともず、はてなでも独り言です。

【みんな生きている】拉致被害者・特定失踪者再調査編/NHK[長野]

日本と北朝鮮の政府間協議で、北朝鮮拉致被害者を含む日本人行方不明者の全面的な調査を行うと約束したことについて長野県の阿部守一知事は5月30日の記者会見で

「具体的な方向性が見いだせたことは解決に向けて前進した」

と評価しました。
5月26日から3日間、スウェーデンで行われた日本と北朝鮮の政府間協議で、北朝鮮側は拉致被害者や行方不明者を含む、すべての日本人に関する調査を全面的に実施することを約束しました。
これについて長野県の阿部知事は記者会見で

北朝鮮との話し合いの中で具体的な方向性が見いだせたことは、問題解決に向けて前進したと思う。政府は全力をあげて拉致問題の解決にあたってもらいたい」

と述べました。
長野県内にも拉致された可能性が排除できない行方不明者がいて、県警察本部では男性5人・女性1人の名前や顔写真等を公開して情報の提供を呼びかけています。
阿部知事は

「自分の家族が拉致されたのではないかと思っている人がいることは普通の状態ではなく、人権問題の最たるものだ。関係者の皆さんの思いを広く共有していきたい」

と述べて、県内の行方不明者についても問題の解決に期待を示しました。

《特定失踪者・白鳥英敏さんについて》
◆氏名:白鳥 英敏
(しろとりひでとし)
◆失踪年月日:昭和44(1969)年7月
◆生年月日:昭和24(1949)年10月27日
◆性別:男
◆当時の年齢:19歳
◆身長:165cm~170cm
◆体重:60kg~65kg
◆当時の身分:信州大学農学部1年
◆失踪場所:長野県松本市の下宿先から

【失踪状況】
松本市の下宿先より行方不明。
家主が毎日、下宿から出かけるとき、帰ったときに声をかけていたが、本人が入院中のため留守で、いつごろからいなくなったのか分からない。
退院してきていなくなったのではないかと、家主から家族に連絡があった。
家族が大学に行き調べた結果、7月中旬頃大学の図書館で見かけた人がいることが分かった。
父宛ての最後のはがき(昭和44年6月25日付)では、学生紛争中ではあるが少しはクラスで勉強したり、クラブでコロナ観測所に行くこと、6月30日の夕方に帰ること等が書いてあった。
学生運動に熱中している様子もなく、家出する理由もない。
部屋の中も暮していたままで食事のあとがそのままで、食器も洗わずに置いてあった。

《特定失踪者・中島修一さんについて》
◆氏名:中島 修一
(なかじましゅういち)
◆失踪年月日:昭和47(1972)年9月27日
◆生年月日:昭和27(1952)年5月7日
◆性別:男
◆当時の年齢:20歳
◆身長:175cm~178cm
◆当時の身分:無職(会社を退職。運転免許取得のため教習所に通っていた)
◆失踪場所:長野県長野市裾花自動車学校

【失踪状況】
自動車学校へ行ったまま行方不明。
教習所では仮免の前だった。
家の中はそのまま、荷物を持って出ていない。
30年間全く情報がない。

《特定失踪者・小宮山広明さんについて》
◆氏名:小宮山 広明
(こみやまひろあき)
◆失踪年月日:平成7(1995)年6月19日
◆生年月日:昭和39(1964)年11月22日
◆性別:男
◆当時の年齢:30歳
◆身長:167cm
◆体重:60kg
◆当時の身分:工場勤務
◆失踪場所:長野県埴科郡坂城町

【失踪状況】
詳細不明。
当日他の家族は家にいなかった。

《特定失踪者・渋谷浩邦さんについて》
◆氏名:渋谷 浩邦
(しぶやひろくに)
◆失踪年月日:平成10(1998)年8月4日
◆生年月日:昭和39(1964)年3月1日
◆性別:男
◆当時の年齢:34歳
◆身長:168cm
◆当時の身分:県庁職員
◆当時の住所:神奈川県厚木市
◆特徴:
1)太り気味
2)むち打ちで寒いと痛みが出る
3)趣味は山とスキー、全国の山を登っている
◆失踪場所:長野県白馬山中

【失踪状況】
8月2日、「5日夜か6日の朝に帰宅する」と言い残して長野県白馬に登山に出かける。
失踪当日午後1時頃、「大町市の黒部観光ホテルに着いたので、これから山に行く」と電話があった。
白馬山荘に2泊し、4日の朝5時頃1人で出たが、方角は不明。車でホテルまで行き、荷物を預けて、そこからバスで乗ったのをホテルの客が見ている。
5日、ホテルから自宅に電話が入る。
平成11年3月頃までヘリを何回かとばして捜す。車の中には着替えたものがあった。
預金が引き出された形跡なし。
失踪した年の暮れ頃から平成13年まで無言電話や不審な電話あり。

《特定失踪者・菊地寛史さんについて》
◆氏名:菊地 寛史
(きくちひろし)
◆失踪年月日:平成10(1998)年4月5日
◆生年月日:昭和52(1977)年11月22日
◆性別:男
◆当時の年齢:20歳
◆身長:166cm
◆体重:56kg
◆当時の身分:自動車会社勤務
◆失踪場所:研修の宿泊施設(長野県長野市サイクリングターミナル)

【失踪状況】
新人研修中に寮から行方不明。
4月5日、宿泊部屋が一緒だった同僚に「ジュースを買ってきてくれ」と頼み、同僚がジュースを買って部屋に戻るといなくなっていた。
荷物、免許証、財布、スーツ、靴等も残したままだった。
平成10年~13年くらいまでの間に時々数回だけ鳴って切れる電話があった。
そのほとんどが非通知だった。こちらが出たとたんに切れる電話もあった。
平成15年くらいからは、ほとんどそれも無くなった。

長野県警公開特定失踪者・中塚節子さんについて》
◆氏名:中塚 節子
(なかつかせつこ)
◆当時の年齢:18歳(昭和38年当時)
◆当時の住所:東京都
◆当時の職業:元会社員
◆身長:157cmくらい

【失踪状況】
昭和38年6月16日、同僚と一緒に会社の寮から出かけた後、行方不明となっています。

《神奈川県警公開特定失踪者・矢島文男さんについて》
◆氏名:矢島 文男
(やじまふみお)
◆当時の年齢:40歳(昭和55年当時)
◆当時の住所:長野県松本市
◆当時の職業:溶接工
◆身長:155cmくらい
◆体重:60kgくらい
◆特徴:
1)中肉
2)面長

【失踪状況】
昭和55年10月、埼玉に住んでいた甥の自宅を訪ねたのを最後に行方不明になっています。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。