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【みんな生きている】『北朝鮮強制収容所に生まれて』編/産経新聞

3月1日より映画『北朝鮮強制収容所に生まれて』が、東京・渋谷のユーロスペースで公開されます。政治犯強制収容所の完全統制区域で生まれた申東赫(シン・ドンヒョク)さんの半生を、本人のインタビューでつづったドキュメンタリーです。
私は6年前、申さんの著書『収容所に生まれた僕は愛を知らない』を発刊直後に読んでいましたが、まさかご本人と対談する日が来るとは思いもよりませんでした。
収容者から「歌」というものの存在を初めて教わった話や、その収容者とともに収容所から脱出するとき、電気鉄条網に引っかかり絶命した彼の背中を乗り越えたエピソードなど、読後の衝撃は忘れられません。
実際に申さんにお会いして、透明感のある魅力的な青年だと感じました。強制労働や拷問、そして、自らの密告による母と兄の公開処刑-壮絶な人生の意味を求めながら、今は収容者の解放のため活動しています。
強制収容所で亡くなった人は、過去50年間で数十万人と推計されます。また、1990年代半ばの数年間だけでも300万人が餓死したと言われています。
2月17日、国連調査委員会(COI)が北朝鮮に関する報告書を発表し、公開処刑などの人権侵害や外国人拉致の実態を記載し、「これほどの人権侵害がまかり通っている国は、現代では類を見ない」と断罪しました。
国際社会の圧力は高まっていますが、結局、金王朝を存続させたままでは、強制収容所の解放も、日本をはじめ12カ国に及ぶ拉致事件の解決も不可能なのです。
残念なことに、この映画は親北の国会議員の反対で、韓国の映画館では1館も上映されないとのこと。強硬な反日姿勢や、共産中国への傾斜など、朴槿恵大統領の外交は常軌を逸しており、このままでは赤化した朝鮮半島が核を持って日本と対峙するという最悪の事態にもなりかねません。
韓国政府が正常化し、自由主義陣営と手を握り合い、人間の尊厳を守り抜くために、1人でも多くの日本人や韓国の方がこの映画を通じて、何が本当の危機かを知っていただきたいものです。
幸福実現党党首・釈 量子)



《参考・全巨里教化所》

【インチキ裁判に女性への性的蹂躙。デイリーNKが伝える全巨里教化所の実態(2012年)】

「食事が全く足りず、カエル、ネズミ、ヘビ、ミミズなどを捕まえて食べ、着る服がないので死人の服をはがして着た。伐木・鉱山・農作業などの強制労働は基本で、作業量が基準に満たない場合、真冬に一日中外でひざまずかされたり、杭に縛り付けられる。ぼろぼろの下着一枚で外に座らせられた人はその状態で凍死した」

1995年から2009年までの間、北朝鮮の全巨里(チョンゴリ)教化所で服役した脱北者らが、最近発刊された人権報告書「助けてください―反人倫犯罪の現場、北朝鮮教化所―全巨里教化所編」(キム・サンホン、キム・フィテ著、北朝鮮人権第3の道刊)を通し、教化所での残酷な人権蹂躙の実態について証言した。
北朝鮮人権情報センターのキム理事長と北朝鮮人権改善の会のキム事務局長は、今後国連などの国際社会に対し、北朝鮮人権蹂躙の深刻性を改めて強調するため約170ページに及ぶ報告書を執筆した。同報告書は全巨里教化所出身で韓国に定着した脱北者81名のうち11名の証言と、北朝鮮人権情報センターが収集した文献資料、脱北者6,404名の証言などを基に作成された。
普通、教化所は経済犯、暴行犯、窃盗犯など一般の犯罪者を収容し保安署(警察)が運営するため、政治犯収容所よりも人権蹂躙の程度が低いとの評価を受けてきた。しかし今回公開された証言によれば、政治犯収容所に劣らず教化所での人権蹂躙が深刻である。
脱北者らは

「教化所も政治犯収容所も人間が動物以下の扱いを受けるのは同じ。死んでいく人がいくらでもいる。全巨里教化所に収容された人の80%は強制送還された脱北者。ここで10分足らずのでたらめな裁判にかけられる。人権蹂躙が日常化した『殺人施設』に他ならない」

と話した。
全巨里教化所で服役しながら死体処理業務を任されていた、とある脱北者

「1998年6月から1999年1月の間、焼却処理後埋めた死体の数は正確には859体。一日平均4、5名の収容者が死亡した」

と話した。
また別の脱北者

「(死亡者が急増したため)一時期、死亡者の数を減らすために死ぬ直前の収容者を病保釈として釈放することがあった。しかし釈放後、家に到着して死亡する場合が増え、現在再び釈放を制限しているよう」

と話した。
報告書に紹介されている女性収監者に対する性的拷問・人権蹂躙は衝撃そのものである。
教化所の幹部らは中国人の子どもを妊娠した収容者に対し、「二度と妊娠できないようにしてやる」と火の付いた棒を子宮に入れる。また自身の地位を利用して収監者に性的行為を強要し、これを拒否すると子宮や胸にライターの火をかざすなどの行為もはばからないと報告書は告発した。
北朝鮮人権情報センターのキム・サンホン理事長はデイリーNKに

「3、4年間準備してきたこの報告書は、今後金正恩キム・ジョンウン)をはじめ、北朝鮮当局の人権蹂躙行為を告発する資料の裏付けとなる。北朝鮮人権情報センターで制作した北朝鮮人権資料は国連北朝鮮代表部、日本の朝鮮総連などいくつかのルートを通して北朝鮮に送られている」

と話した。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)