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【みんな生きている】COI編/NHK

北朝鮮の人権状況の調査を行ってきた国連の特別委員会(COI)が2月17日、報告書を公表しました。
北朝鮮による日本人等の拉致について国際法上の「人道に対する罪」に当たると断定し、北朝鮮に対する国際的な司法手続きを進めるべきだと勧告しました。
北朝鮮による人権侵害の実態を調査するため、国連の人権理事会に設置された特別委員会は、これまで日本や韓国等で公聴会を行った他、脱北者等240人に対する匿名の聞き取り調査等も実施し、17日、最終的な報告書を発表しました。
報告書では、日本人や韓国人等の拉致について、朝鮮人民軍の一部がやったものではなく最高指導者の命令に基づいた組織的なものであり、日本人については100人以上が被害にあった可能性があるとしています。
そのうえで、拉致被害者は正当な理由なく自由を奪われていること等から国際法上の「人道に対する罪」に当たると断定しています。
報告書ではこの他、

北朝鮮強制収容所政治犯等に対する拷問や性的虐待が行われていること
▽政治的な理由による公開処刑が多数行われていること

等の組織的な人権侵害が広い範囲で行われていると厳しく批判しています。
そのうえで、「これほど広い範囲で重大な人権侵害が行われている国は他にない」と指摘して、国際刑事裁判所(ICC)への付託等北朝鮮に対する国際的な司法手続きを進めるべきだと勧告し、早急な対応の必要性を訴えています。


■「中国が脱北者送還」

報告書では、北朝鮮から中国に逃れた人たちが本国に送り返され厳しい処罰を受けている等として、中国に対し脱北者の送還をやめるよう勧告しています。
報告書では、北朝鮮から逃れてきた人々を中国政府が「経済移民」だとして本国に送還しているものの実際には国際的な保護を必要とする「難民」に当たるとしています。
そして、こうした人々を本国に送り返すことは国際法に違反しているとして、中国に対して北朝鮮に送還するべきではないと勧告しています。
一方、報告書では、特別委員会が中国と北朝鮮との国境付近で聞き取り調査を行うため、中国への入国を再三、申し入れたものの、中国政府は認めなかったことを明らかにしています。


北朝鮮「完全に拒否する」

これについてジュネーブに駐在している北朝鮮の国連代表部は声明を発表し、「北朝鮮は特別委員会による報告書のすべてを完全に拒否する」としたうえで「北朝鮮では報告書で述べられている人権侵害などは存在しないと改めて明言する」として強く反発しています。
そのうえで、「特別委員会は、アメリカや日本、それにEU=ヨーロッパ連合が糸を引く単なる操り人形であり、人権問題を政治的に利用して北朝鮮への敵対政策を進めるための道具にすぎない」としています。

◆昭和53(1978)年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)
欧州に向け出国したあと失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。

《特定失踪者・金田竜光さんについて》
◆氏名:金田 竜光
(かねだたつみつ)
◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ
◆生年月日:昭和27(1952)年
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:180cm
◆当時の身分:ラーメン店店員
◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木
◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】
金田さんは韓国籍
田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。
昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。
半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。
田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。
連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。
その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。
救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。

《特定失踪者・大屋敷正行さんについて》
◆氏名:大屋敷 正行
(おおやしきまさゆき)
◆失踪年月日:昭和44(1969)年7月27日
◆生年月日:昭和27(1952)年12月5日
◆性別:男
◆当時の年齢:16歳
◆身長:165cm~168cm
◆当時の身分:江東商業高校2年生
◆当時の住所:東京都江戸川区
◆特徴:
1)やせ型
2)色弱
◆失踪場所:静岡県沼津市大瀬崎海岸

【失踪状況】
当時東京都江戸川区在住。
友達4~5人と沼津市の大瀬崎海岸へバイクで海水浴へ行く。
夜中にトイレに行くと外へ出たまま戻らず。
枕元に腕時計、財布、免許証など残したまま。
平成16年1月29日、警視庁に告発状提出。

《特定失踪者・鈴木清江さんについて》
◆氏名:鈴木 清江
(すずききよえ)
◆失踪年月日:昭和57(1982)年2月5日
◆生年月日:昭和33(1958)年3月27日
◆性別:女性
◆当時の年齢:23歳
◆身長:156cm
◆体重:43kg
◆当時の身分:会社員(事務職)
◆当時の住所:静岡県袋井市宇刈
◆特徴:丸顔
◆失踪場所:静岡県袋井市

【失踪状況】
車で帰宅途中の清江さんを、別の車に乗った母と妹が見かける。
清江さんの車の前に、男性が追い越すように車を停め、降車して清江さんと話をしている様子だったという。清江さんはそのまま帰らず。
翌朝、道路横の空き地に本人の車が鍵をかけた状態で止まっていた。
バッグはなく、財布と買い物をしたものが残されていた。
失踪する理由は思い当たらない。
警察も調べたが何の結果も出なかった。

《特定失踪者・橘 邦彦さんについて》
◆氏名:橘 邦彦
(たちばなくにひこ)
◆失踪年月日:平成3(1991)年10月15日
◆生年月日:昭和47(1972)年9月3日
◆性別:男
◆当時の年齢:19歳
◆身長:160cm
◆体重:56kg
◆当時の身分:専門学校生
◆当時の住所:静岡県沼津市岡宮
◆特徴:
1)4歳のとき両足の小指が少し合指していたので手術をした
2)飲酒・喫煙をする
3)右手人差し指で鼻を上げる仕草
4)肩ががっちりしている
◆失踪場所:静岡県沼津市の自宅から外出して

【失踪状況】
10月15日夜、男性から電話があり沼津市の自宅から出ていったまま失踪。
免許証の更新もせず部屋もそのまま。
北朝鮮にいるとの不確定情報がある。

《特定失踪者・高橋太一さんについて》
◆氏名:高橋 太一
(たかはしたいち)
◆失踪年月日:昭和38(1963)年6月初旬頃
◆生年月日:昭和16(1941)年11月21日
◆性別:男
◆当時の年齢:21歳
◆身長:165cmくらい
◆体重:60kgくらい
◆当時の身分:会社員
◆当時の住所:神奈川県川崎市
◆特徴:
1)右手首内側、手首より10cmくらい上の位置に大豆粒くらいの大きさのホクロあり
2)喉に手術痕あり
◆失踪場所:神奈川県川崎市内の下宿先

【失踪状況】
家主から「6月初旬から下宿に帰って来ない」との連絡の葉書がある。
室内は身の回り品を残したまま。
衣類、布団はたたんであった。
免許証や危険物取扱主任者免状、実印等も置いたまま。
自衛官

《特定失踪者・高見 到さんについて》
◆氏名:高見 到
(たかみいたる)
◆失踪年月日:平成15(2003)年10月5日
◆生年月日:昭和34(1959)年10月11日
◆性別:男
◆当時の年齢:43歳
◆身長:170cm
◆体重:60kg
◆当時の身分:地方公務員
◆当時の住所:兵庫県尼崎市
◆特徴:眼鏡、コンタクトレンズ使用
◆失踪場所:兵庫県尼崎市

【失踪状況】
平成15年10月6日、職場を無断欠勤。自宅マンションの部屋は日常生活そのままで、今にも帰ってくるような状態であった。
銀行通帳、キャッシュカード、運転免許証、健康保険証、印鑑、全て室内に置かれたまま。持って行ったのは通常使用している、財布、私用の手帳、通勤定期券のみ。
外出、通勤時は必ずコンタクトレンズを使用していたが、それも置いたまま。室内で日常使用する眼鏡はなかった。
5日に阪急塚口駅前のりそな銀行塚口支店で15時14分に現金21万円を引き出していたことが後に分かった。
10月下旬には父親が自宅マンションを訪ねる予定だった。
母親の13回忌を12月に行うことになっており、本人は必ず東京に来ると言っていた。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。