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【みんな生きている】日比谷公会堂(4)古屋圭司編

古屋圭司拉致問題担当大臣

今皆さん、安倍総理が淡々と発言していましたが、しかし自らの内閣で必ず拉致問題を解決すると、静かな決意、闘志を感じ取ることができたと思います。
私も、安倍内閣のもとで、拉致問題担当大臣として総理、そして今日出席の与野党、そして家族会、関係者の皆様と一丸となって北朝鮮に、「我々の拉致被害者を全員戻さなければ、一切の支援はおろか制裁を解除することもない」ということ、それなくしてあの国が立ち行くことはないことをはっきり伝えること、これが私たちの解決への使命だと思います。
今日は、安倍内閣が12月26日に成立しましたが、その間の流れについてスライドでご報告をさせていただきたいと思います。

■まず、12月28日、内閣が成立して2日後、家族会の皆様全員と、我々拉致対策本部と懇談をしました。そして総理から、「私の代で必ず解決をする」との強い決意を披露されました。
今、平沼会長からもお話がありましたように、すべての国会議員の中で、一番拉致問題に最初から、議員になられる前から取組んで、そして国家によるテロにも等しいこの拉致問題を解決しようと、一番思い入れが強い議員が総理大臣に就任しています。

■そして、安倍内閣のもとでの拉致問題解決がスタートしました。これは拉致問題対策本部の会合ですが、実は対策本部は政権が代わり、新たに強化をしました。
本部長はもちろん総理大臣で、副本部長は内閣官房長官、そして私拉致問題担当大臣外務大臣、その他のすべての閣僚は全部本部員です。
拉致問題に関係する事は、例えば教育での啓蒙活動は文部科学大臣が担当しています。すべてオールジャパンで取組んでいます。そして何度も会合をしています。

■これは1月29日に、政府野党連絡会です。
平沼拉致議連会長も総理の横に座っておられます。党の中に拉致問題を解決するための組織がある政党は、与党であろうが、野党であろうが連携をしていく初めての試みで、総理官邸の中に拉致問題連絡協議会を作り、何度も会合をしています。忌憚のない意見を伺いながらオールジャパンで取組んでいる姿勢を内外に示しています。

■その他にも新たな試みをしています。
政府主催で初めて、アメリカのワシントンとニューヨークで、拉致問題の啓発イベントを実施しました。この写真は国務省シンクタンクの専門家に認識を新たにしていただくために招待したものです。飯塚繁雄代表にも訴えていただきました。
ニューヨークでは会場が満員となり立ち見もありました。これは家族会の皆さん、救う会の西岡会長、特定失踪者問題調査会の荒木代表、特定失踪者の代表者がご挨拶をされた時です。ハンカチを出して目頭を押さえながら、この悲痛な訴えを聞いておられました。
ニューヨークの市民にも、拉致問題のむごさをはっきりと伝えることができたと思います。

■ご承知のように、拉致はわが国だけではありません。世界の13か国で拉致が行われていることを強く訴えました。ニューヨークでは写真展も行いました。多くの方が足を運んでじっくり写真を見ておられました。このシーンが私も非常に印象的でした。メディアの方にもたくさん写真を撮っていただきました。

■安倍政権は、拉致問題解決のためにこれまで20か国を廻りました。
20か国のすべての首脳に、拉致問題解決のための具体的な協力要請をし、首脳会談、G8、G20の共同声明にも必ず拉致問題を入れさせていただきました。
またG8に行った時には、その後のV4、ビシェグラード4と言いまして、ポーランドチェコスロバキアハンガリーの代表と日本との会談の時にも、共同宣言に拉致問題を入れさせていただきました。なぜか?それはこういった国々が歴史的な経緯で北朝鮮と交流があるからです。
その一環として、総理もモンゴルやベトナムを訪問して、首脳と会って拉致問題解決を訴えていますが、私もその後をフォローして、例えばこれはエルベグドルジ・モンゴル大統領の2期目の就任式典に私が政府代表に行きましたので、昼の会談と夜の懇談会で、つぶさに拉致問題について説明をさせていただき、ここでは申し上げられませんが、具体的な協力の要請をさせていただきました。
ちなみに、つい先週、アルタンホヤグ・モンゴル首相が来日され、金曜日の夕方首脳会談をしましたが、この時私も同席して拉致問題に触れて具体的なことに言及させていただきました。ベトナムのズン首相との会談でも私は拉致問題について突っ込んだお話をさせていただきました。いずれも総理が首脳会談でしっかり話をされた後、私が担当大臣としてフォロー・アップさせていただいたものです。
これはベトナムのアイ書記局常務、党のナンバー3ということですが、同じように訴えさせていただきました。

■これは8月の終わりに国連の調査委員会のカービー委員長他3名が来られました。
家族会、関係者、外務省等から精力的なヒアリングをされました。昼食会の時は、私から1時間以上に渡り、拉致問題の本質的な問題について訴えました。
この経緯は、昨年藤田 進さんがジュネーブで、「国連の中に拉致問題を取り上げる委員会を立ち上げてほしい」と。私たち政府も強く訴えました。それが功を奏しました。
藤田さんの話によると、「政府認定の拉致被害者は知っていたけれど、残念ながら特定失踪者と言われる方々についての認識が国連の中でも低かった」ということです。
しかし、今は違います。多くの拉致の可能性を払拭できない方々が日本にいらっしゃることを、しっかり認識していただきました。

■これは最近のことですが、私の隣にいるのは津川雅彦さんです。これが拉致問題啓発のポスターで、安倍総理と津川さんが懇意にされていることもあって、私は津川さんに広告塔になっていただきたいとお願いしました。
日本を代表する俳優ですから、まともにやるとギャラは高いですが、津川さんは、「ボランティア、つまりノーギャラでやる」と私に言明されました。
総理に伝えたところ、総理も喜んでおりました。彼が大きな啓蒙活動のキャラクターとして、「家族の愛は世界を救う」、そして全く罪のない人が突然さらわれて何十年も自由のないまま暮らしている。「拉致問題は絶対に許せない」とのキャッチコピーがポスターの横にあります。
既にJR、民鉄、公共施設等に数十万枚張っていますが、もし皆さんがこのポスターを色々な所に張っていただけるなら、拉致対策本部まで連絡をください。雨や日焼けにも強いのも容易しています。但し、送料は実費でお願いします。
私たちは、オールジャパンで取組むべく色々な活動をしています。
目的は何か?
総理がはっきりおっしゃいましたように、拉致被害者全員の帰国です。このために色々な活動をしているわけです。
私たちは、(冊子等の文言を)「政府認定の有無にかかわらず、すべての拉致被害者の帰国を求める」と変えています。そして特定失踪者問題調査会の荒木さんも、もう政府の認定を求めるのではなく、拉致された人をすべて取り戻す運動にご理解をいただいています。
ボールは北朝鮮に、金正恩キム・ジョンウン)にあります。彼が拉致被害者全員を返さない限りは、もう日本から何の支援もない。それではあの国が立ち行かないことをはっきり分からせること、総理から言及があった通りです。
今日も全国の地方議会の方々に来ていただいていますが、全国の38都道府県で拉致議連が活動しています。まだ成立していないところでは、金曜日の記者会見でも、全国の都道府県がどんな活動をしているかの一覧表を発表させていただきました。
これは別に点数をつけるわけではありません。取組みが強くないところは是非お願いしますという私たちの心からの要請です。
拉致問題の解決のためには、被害者の家族の皆さんもご高齢です。時間がないと言われていますが、時間がないのは北朝鮮も同じだと思います。
今日出席している元担当大臣の松原仁さん。彼は大臣の時に立派なことを言いました。「拉致被害者家族がいなくなってから後、拉致被害者が戻ってきても解決ではない。時間がないのはあの北朝鮮も同じだ」。
私は、このことは今の政権でもしっかり受け継いでおります。
どうかみなさん、オールジャパンで私たちの、この国家テロに等しい拉致被害者を全員取戻すために、お一人お一人が力になっていただきたい。このことを切に申し上げ、ご挨拶に代えさせていただきます。
ありがとうございました。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。