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【みんな生きている】元工作員起訴編

《韓国議政府地検、元工作員の男を起訴》

北朝鮮を脱出して韓国に定着後に北朝鮮工作員に取り込まれ、中国に潜伏していた別の北朝鮮脱出住民(脱北者)や軍人を北朝鮮に引き渡したとして、韓国の議政府地検は7月15日、北朝鮮・国家安全保衛部(秘密警察)の元工作員の男を国家保安法違反で起訴した。北朝鮮に引き渡された脱北者らは銃殺されたり、政治犯収容所に収監されたという。
男は2004年12月15日、韓国への入国を目指し中国・図們市に潜伏中だった脱北者家族3人と軍人2人を保衛部の工作員に引き渡した他、北朝鮮と連絡を取り合っていた疑いが持たれている。
捜査の結果、男は北朝鮮から指令を受けて脱北者に接近し、韓国に入国させるとだまして豆満江付近に連れて行き、待機していた保衛部工作員脱北者を引き渡したことが分かった。
男は2001年から保衛部の工作員として中国で脱北者の検挙を行っていたが、密貿易で摘発された。処罰から逃れようと2003年に韓国に入国して韓国国籍を取得し定着していたことが確認された。
だが、2004年9月から脱北を斡旋するブローカー活動と北朝鮮の骨董品密貿易のため中国と韓国を行き来しはじめた。北朝鮮に残してきた家族を保護してもらおうと保衛部幹部に電話をかけた際に取り込まれ、訪朝した事実も判明した。
男は脱北者家族を北朝鮮に引き渡した件で中国公安の捜査を受けたあと、韓国に追放された。
北朝鮮に引き渡された軍人2人は2005年に銃殺され、脱北者A氏の夫は2006年に政治犯収容所で死刑になったとされる。当時、生後7か月だったA氏の息子は別の家族の養子になった。
A氏は懲役6年を宣告され政治犯収容所に収監され、重労働と暴行に苦しみ自殺を試みたこともあった。
2011年に刑期を終え出所したA氏は再び脱北を企図して拘束されたが、賄賂を渡して釈放され、ラオス、タイを経て韓国に入国後、男の犯行を捜査機関に告発した。A氏は男の家族が韓国で良い暮らしをしていることを知り、復讐を決意したという。
韓国検察は国家情報院、警察等と協力し捜査を進め男を検挙した。検察は、男が脱北者を装い韓国入国後に北朝鮮の指令を受けたのではなく、金儲けのため自ら北朝鮮工作員に連絡し取り込まれたケースだと説明した。
また、脱北したあと、北朝鮮工作員に取り込まれたり偽装脱北した例が他にもあるとみて捜査を拡大する方針だ。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)