もずの独り言・はてなスポーツ+物置

半蔵ともず、はてなでも独り言です。

【みんな生きている】北朝鮮海外派遣労働者編

北朝鮮の海外派遣労働者、大幅増》

北朝鮮が海外に派遣した労働者の数が今年1月時点で4万6000人を突破し、金正日キム・ジョンイル)総書記が死去した2011年12月時点のおよそ3万6000人を1万人以上も上回っていることが分かった。これは北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋が7月8日に明らかにした。
朝鮮労働党金正恩キム・ジョンウン)第1書記は権力を握った直後「1人や2人が脱北しても関係ない。外貨稼ぎのために最大限多くの労働者を派遣せよ」と指示した。北朝鮮の労働者が海外で急増している背景には、金正恩氏によるこの指示があるようだ。
金剛山観光が中断し、開城工業団地が暫定閉鎖される等、韓国を窓口とする「ドル箱」が縮小した影響で、北朝鮮は統治資金を確保するため海外への労働者派遣に一層の力を入れているわけだ。


■給与の90%を搾取

金正恩氏は今年5月1日、金日成(キム・イルソン)主席と金正日総書記の遺体が安置されている平壌錦繍山太陽宮殿広場前の公園完工式で、海外に派遣している労働者について言及した。金正恩氏が海外労働者について語るのは異例のことだ。
金正恩氏は「海外に派遣された労働者たちは、穢れがなく清潔な良心と道徳、義理を持っている」「彼らは珍しい草花や木々、機械や資材等を準備して送ってくれている」等と称賛した。北朝鮮は国連による制裁が始まって以降、海外への労働者派遣についての言及は可能な限り避けてきた。
外貨稼ぎのため海外に出ている北朝鮮労働者の給与は、派遣先の国や業種によって異なるが、通常は300~1,000ドル(約3万~10万円)ほどだ。ここから70~90%が忠誠資金、党費、税金、保険料、宿泊代や食費等として、所属する外貨稼ぎ会社を通じて朝鮮労働党39号室に送金される。39号室とは金正恩氏の統治資金を管理する部署だ。
海外で労働者を管理する保衛部の担当者は、1人当たり1万~10万ドル(約101万~1,010万円)の範囲で、平壌に送金する額が割り当てられている。そのため労働者たちが実際に手にすることができるのは、月平均でわずか100~130ドル(約1万100~1万3100円)ほどしかない。


■海外に出るには担当者への賄賂も必要

脱北者たちは

「労働者たちは、保衛部の担当者に給与を搾取されることはみんな知っているが、それでも北朝鮮に残るより海外に出たがるケースが後を絶たない」

と明らかにした。
海外に出るための競争も激しい。まず海外への派遣対象として推薦を受けるために、20~30ドル(約2,020~3,030円)の賄賂を渡さねばならない。また家庭環境等を審査する党関係者に20~40ドル(約2,020~4,040円)を支払うこともある。
身体検査をパスするには、疾病1種類当たり10ドル(約1,010円)から100ドルを支払わねばならないケースもあるという。これらのプロセスを経た後も、面接のため現場にやって来る党幹部に「ガソリン代」等の名目で70~80ドル(約7,100~8,100円)を渡さねばならず、最終的に党で面接を受けるときも100ドルを支払ってはじめて海外に派遣されるという。そのため派遣に必要な書類を偽造するケースも多いようだ。
ある外交筋は

金正恩氏が1万人の労働者を海外に派遣したことで、統治資金はおよそ3,000万ドル(約30億円)以上増えたと推測されている。この資金は側近にプレゼントを与えたり、夕食会等に使われたりしている」

と述べた。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)