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【みんな生きている】荒木和博編

北朝鮮による拉致被害者を調べている特定失踪者問題調査会(荒木和博代表)は6月12日、拉致の可能性が排除できない特定失踪者のうち、海に関連して行方不明になった19人のリストを新たに海上保安庁に提出し、調査を要請しました。北朝鮮朝鮮人民軍の元幹部が海上で日本人を拉致したと証言したことを受けたもので、6月5日にも65人分のリストを提出しています。
12日に提出したのは、海に関連して行方不明になった特定失踪者のうち家族が氏名の公表を希望していない人のものです。昭和41年から平成17年にかけて漁に出て行方不明になったケースや、海岸近くで消息を絶ったが含まれています。
海上保安庁を訪れた荒木代表は
「今まで拉致だと思っていなかったケースも、ゼロベースで拉致かどうか考え直すことで、新しい情報等が出てくると思う」
と話していました。

《特定失踪者・中野政二さんについて》
◆氏名:中野 政二
(なかのまさじ
◆失踪年月日:昭和30(1955)年9月24日
◆生年月日:昭和7(1932)年9月18日
◆性別:男
◆当時の年齢:23歳
◆当時の身分:漁船員
◆失踪場所:東シナ海海上

【失踪状況】
第12玉栄丸で操業中、他11名の乗組員とともに不明。

《特定失踪者・羽生弘行さんについて》
◆氏名:羽生 弘行
(はぶひろゆき
◆失踪年月日:昭和31(1956)年10月23日
◆生年月日:大正6(1917)年11月5日
◆性別:男
◆当時の年齢:38歳
◆身長:165cm
◆当時の身分:半農半漁
◆失踪場所:鹿児島県熊毛郡屋久

【失踪状況】
屋久島の栗生川の船着場から漁船で海上へ出たあと、他の乗組員4名とともに行方不明。

《特定失踪者・丸山善昭さんについて》
◆氏名:丸山 善昭
(まるやまよしあき)
◆失踪年月日:昭和41(1966)年3月31日
◆生年月日:昭和18(1943)年8月9日
◆性別:男
◆当時の年齢:22歳
◆身長:160cm
◆当時の身分:漁船員(底引き網漁船)
◆特徴:
1)優しい人柄
2)酒好き
◆失踪場所:福井県坂井郡三国町三国漁港周辺

【失踪状況】
下宿先に「加賀の実家に行ってくる」と伝言を残して外出したまま失踪。
当日は給料日で、全船出港できる天候だったが出漁せず。

《特定失踪者・野田福美さんについて》
◆氏名:野田 福美
(のだふくみ)
◆失踪年月日:昭和57(1982)年10月28日
◆生年月日:昭和9(1934)年11月5日
◆性別:男
◆当時の年齢:47歳
◆当時の身分:漁師
◆失踪場所:北海道礼文島

【失踪状況】
北海道礼文島沖でイカ漁の最中失踪。
当日、海は穏やかで無線僚船と10時半頃まで交信のあと消息不明。
電話で「漁は終わりにして帰途に着く」と告げていた。お土産、燃料代の精算も袋に入れて船に残されていた。
サンダルが片方ずつ違うものが残り操業状態のまま発見される。
海保のヘリや、礼文島住民、僚船が丸一日捜索して見つからず荒天になり捜索打ち切り。
10艘の船団を率いる団長として5年目、何度と無く時化に遭遇して人命救助の経験もある。

《特定失踪者・松本重行さんについて》
◆氏名:松本 重行
(まつもとしげゆき)
◆失踪年月日:昭和58(1983)年10月17日
◆生年月日:昭和10(1935)年7月25日
◆性別:男
◆当時の年齢:48歳
◆身長:165cm
◆体重:55kg
◆当時の身分:漁師
特徴:
1)喫煙するが、酒は飲まない
2)カラオケが好き
3)囲碁・将棋が好き
◆失踪場所:京都府舞鶴市小橋の海上

【失踪状況】
漁船「照和丸」で刺し網漁業中に行方不明。
船は同日無人の状態で漂泊していたのを発見される。
べた凪、転落しにくい船の構造、ベテラン漁師であることを考えると、転落は有り得ない。
たとえ転落しても、水温も高く自力で船に戻れるはずであり、遭難しても大掛かりな捜索から遺体が発見されたはずである。
出港直後、不審な船が接近している。
京都府の東端に位置し、北朝鮮絡みの事件が多発する地域に隣接する。
北朝鮮にいるとの不確定情報がある。

《特定失踪者・林田幸男さんについて》
◆氏名:林田 幸男
(はやしだゆきお)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年7月17日
◆生年月日:昭和9(1934)年12月2日
◆性別:男
◆当時の年齢:53歳
◆当時の身分:会社社長
◆失踪場所:宮崎市の大淀川河口

【失踪状況】
友人と2人で林田さん所有の遊漁船「共擁丸」1トンで午前4時頃出港、その後消息を絶つ。
油津海上保安部へ届け出。
海と空から捜索を続けたが見つからず。
パーソナル無線を持っていたのに連絡がない。
べた凪だった。
当時近くの海岸では不審船が目撃され、警察も注意を呼びかけていた。
平成16年9月27日、宮崎県警に告発状提出。

《特定失踪者・水居 明さんについて》
◆氏名:水居 明
(みずいあきら)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年7月17日
◆生年月日:昭和11(1936)年3月12日
◆性別:男
◆当時の年齢:52歳
◆当時の身分:不動産会社経営
◆失踪場所:宮崎市の大淀川河口

【失踪状況】
釣り仲間の友人・林田幸男さんと、林田さん所有の遊漁船「共擁丸」(1トン)で午前4時頃出港、その後消息を絶つ。
油津海上保安部に届け出。
海と空から捜索を続けたが見つからず。
パーソナル無線を持っていたのに連絡がない。
べた凪だった。
当時近くの海岸では不審船が目撃され、警察も注意を呼びかけていた。

《特定失踪者・矢倉富康さんについて》
◆氏名:矢倉 富康
(やくらとみやす)
◆失踪年月日:昭和63(1988)年8月2日
◆生年月日:昭和26(1951)年11月23日
◆性別:男
当時の年齢:36歳
◆身長:165~170cmくらい
◆当時の身分:漁師(元エンジニア)
◆失踪場所:鳥取県美保関と隠岐島の中間地点で漁をする予定だった

【失踪状況】
一人で漁に出発して翌3日朝6時に帰港する予定だったが行方不明。
海上保安庁と漁業組合全員が操業を中止して操業海域を捜索したが手がかりなし。
8月10日に海上保安庁竹島沖南南東25kmで漁船を発見したが、本人の姿はなかった。左舷前方に他の船と衝突した痕跡があり、青い塗料が付着していた。
昭和59年まで軍事転用可能な精密工作機械を製作していた優秀なエンジニアで、技術指導のために韓国や東欧を含む欧米などへも頻繁に出張していた。

《特定失踪者・日高満男さんについて》
◆氏名:日高 満男
(ひだかみつお)
◆失踪年月日:平成元(1989)年2月23日
◆生年月日:昭和33(1958)年8月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:30歳
◆身長:171cm
◆当時の身分:港湾土木作業員
◆失踪場所:鹿児島県鹿児島郡十島村諏訪瀬島周辺海域

【失踪状況】
漁船大昭丸に1人で乗り込み、元浦港南西漁場で操業。
午後2時頃他の漁船に目撃されているのが最後。
日没後も帰港しないので諏訪瀬島の漁船、海保巡視船、航空機による捜索を行った。
翌24日諏訪瀬島切石港沖合で無人のまま漂流している船を発見。
船は燃料切れだったが、トローリングをしていた状態で糸も垂れたままだった。
不明となった1~2年後無言電話あり。毎日深夜12~1時、1カ月くらい続く。無言だが無線(モールス)のような音が聞こえた。
その日出漁したのは15~16隻。

《特定失踪者・仲桝忠吉さんについて》
◆氏名:仲桝 忠吉
(なかますちゅうきち)
◆失踪年月日:平成6(1994)年2月3日
◆生年月日:昭和18(1943)年7月10日
◆性別:男
◆当時の年齢:51歳
◆当時の身分:漁船船長
◆失踪場所:フィリピン東方海域

【失踪状況】
マグロ延縄漁船「第15武潮丸」で出港。
乗組員は他に6名。
フィリピン東方海域で船ごと失踪。
海上保安庁海上自衛隊の航空機、巡視船などの捜索でも漂流物一つ発見されず。

《特定失踪者・小山修司さんについて》
◆氏名:小山 修司
(こやましゅうじ)
◆失踪年月日:平成16(2004)年6月6日
◆生年月日:昭和36(1961)年3月24日
◆性別:男
◆当時の年齢:43歳
◆当時の身分:青果業、漁業
◆失踪場所:新潟沖

【失踪状況】
当日早朝、いつものように一人で新潟西港を出港したが、操業中の僚船が小山さんの航行が不自然だったので無線で呼び出したが応答がなく、人影もないので現場に急行。小山さんの姿はなかった。
船は自動操舵で航行、長靴が片方だけ残されていた。
海上保安部や漁連などが4日間にわたって海上から、または海中に網を入れて捜索したが何も見つからなかった。
当日は波ひとつない鏡のような海で、水温は19度だった。
毎日水を流して甲板を洗っていたはずなのに、長靴の近くに緑色の粘土質の塗料が落ちていた。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。