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【みんな生きている】寺越昭二さん/NHK

古屋圭司拉致問題担当大臣は6月4日の閣議の後の記者会見で、50年前、能登半島沖の日本海で行方不明になった寺越昭二さんたち3人に関連して、6月22日に石川県を訪れ、家族等関係者と意見を交わしたいという考えを示しました。
寺越昭二さんと弟の外雄さん、それに、甥の武志さんの3人は、昭和38年5月11日、能登半島沖の日本海に漁に出たまま行方が分からなくなりました。
3人のうち、

▼武志さんは北朝鮮で暮らしていることが分かっていますが、
▼昭二さんと外雄さんはすでに亡くなったとされています。

行方不明から先月で50年が経ち、昭二さんの家族たちはこれまで古屋拉致問題担当大臣に面会する等、政府に対して真相の解明を強く求めています。
これに関連して、古屋拉致問題担当大臣は4日の閣議のあとの記者会見で、
「寺越さんの身内の方とは先日、お目にかからせていただいた。いかんせん非常に昔のことだが私も大きな関心を持っている」
と述べました。
その上で、古屋大臣は、
「今月22日に現地に行かせていただこうと思っている。その時に、改めて、皆さんにお話しできるのではないかと思っている」
と述べ、今月22日に石川県を訪れ、家族等関係者と意見を交わしたいという考えを示しました。
古屋大臣は、先週、過去に日本周辺の海域で海難事故と判断されたケースについて北朝鮮による拉致の疑いがないかどうか、警察と海上保安庁が連携して再調査する考えを示しています。
古屋大臣が今月22日に石川県を視察する考えを示したことについて、寺越昭二さんの長男で金沢市大桑町の寺越昭男さん(63歳)は、
拉致問題担当大臣が行方不明になった現場を実際に視察してもらえるのはこれまでなかったことなので大変うれしく思っている」
とコメントしました。
また、現在は北朝鮮で暮らしている寺越武志さんの母親の友枝さん(82歳)は、古屋大臣の視察についてはノーコメントとした上で、武志さんたちが行方不明になったことについて、
「武志は13歳で行方不明になり、当時は私自身も拉致かもしれないと考えたこともあった。しかしその後、武志と再会し、武志が『拉致ではない』と言っているのでその言葉を信じている。私には、親として武志を信じることで北朝鮮に住む武志を守りたい」
とコメントしています。

【寺越事件とは】
昭和38年(1963)5月11日、石川県羽咋郡志賀町沖合にてメバル漁操業中だった寺越昭二さん(36歳)、寺越外雄さん(24歳)、寺越武志さん(13歳)が行方不明となり、死亡認定された後の昭和62年(1987)1月22日に北朝鮮にて生存を伝える手紙が親族のもとに届き判明した事件。現在は武志さんのみ北朝鮮で生存しています。
先日逝去された寺越文雄さん(神戸市東灘区在住)は外雄さんの兄、外雄さんが北朝鮮でもうけた家族への支援を続けていました。
文雄さんは、北朝鮮で一大事が発生したときに、このままでは救出すべき対象から、彼らが外れてしまうのではないかと心配して、

1.外雄の拉致認定
2.人身保護請求
3.家族の日本国籍の確認

を政府に求めて行動を開始していた矢先、病に倒れ帰らぬ人となってしまいました。
昭和62年、生存の知らせを受け、寺越家は関係各機関に救出の要請をしました。そして、当時社会党衆議院議員だった嶋崎 譲氏が北朝鮮当局との交渉を担当し、寺越事件は「海難事故」とされ、寺越家は分裂してゆくことになります。
政府は寺越家の3人を拉致認定しない理由として、寺越武志さんが一時帰国を果たした折、自ら「拉致ではない」と否定したことを第一の理由としていますが、事件が明らかになった時点で、政府が全面的にこれを引き受けて交渉していれば、今のような事にはなっていなかったはずです。
私たち救う会兵庫は、亡き寺越文雄さんの遺志を引き継ぎ、外雄さんの家族の救出へと繋がる国籍認定を引き続き、政府に求めてまいります。

救う会兵庫
代表 長瀬 猛



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。