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【みんな生きている】煕川発電所編(2)

《煕川発電所、竣工を急ぐあまり手抜き工事?》

北朝鮮金正日キム・ジョンイル)総書記は昨年12月17日に急死する直前、「煕川発電所は手抜き工事による漏水が深刻だ」との報告を受け、激怒していたことが12月24日、分かった。
北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は同日

「報告を受けた金総書記は『早急に修理せよ』と大声で怒鳴った後、怒りが収まらないまま北朝鮮北部・慈江道の現地視察に向かう途中で急死した」

と語った。
北朝鮮は昨年12月19日、金総書記が「超強行軍の現地指導に急いで向かう途中、積もりに積もった精神的・肉体的過労のため列車内で殉職した」と発表している。
北朝鮮が「強盛大国の柱となる事業」と宣伝してきた煕川発電所は、慈江道煕川市の清川江流域に建設された水力発電所だ。北朝鮮は熙川ダムと発電所が完成すれば、平壌市やその周辺の慢性的な電力不足は一挙に解決出来ると公言、2009年3月に工事を開始した。
金総書記は2009年に2回、2010年に4回、2011年に2回と、昨年末に急死するまでの3年間で8回も建設現場を訪れるほど熙川発電所に愛着を見せていた。金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党第1書記も現地を4回訪れている。金正日・正恩氏父子が折に触れて工期短縮を督励したためか、当初10年かかると予想されていた工事は約3年後の今年4月5日に終わった。このため、「煕川速度」という新語まで生まれた。
だが、無理な工期短縮が手抜き工事を招いた。8億5000万立方mの水を蓄えた高さ100m、長さ555mのダムにはあちこちに亀裂が生じ、漏水が発見されたのだ。
消息筋は

「単なる漏水ではなく、ダムの安全性まで取り沙汰される状況」

と話す。
金総書記は昨年12月に熙川発電所に関する報告を受ける前、「主体(チュチェ)鉄」「主体繊維」等強盛大国を象徴してきた他の事業もいい加減だったとの報告を続々と受け、ストレスが極限に達していたという。
消息筋は

「こうした時に信じていた煕川発電所さえ手抜きだらけとの報告を受けたのだから、失望感は非常に強かっただろう」

と言った。
こうした過程を見ていた金正恩第1書記は「虚偽の報告を根絶せよ」「関係者を厳罰に処せ」という指示を出したという。今年4月5日の熙川発電所完工式に金第1書記が出席しなかったのも、こうした感情があったためだったといわれている。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)