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【みんな生きている】金正恩体制編

《『産経新聞』が伝える金正恩体制の現状》

■回想記は必読書、肖像バッジ配布

北朝鮮は12月17日、金正日キム・ジョンイル)総書記死去から1年の節目を迎える。「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイル発射成功に沸く祝賀ムードの裏で、金正恩(ジョンウン)第1書記の偶像化と住民への監視・統制強化が進む。
金第1書記は祖父の金日成(キム・イルソン)主席を真似た「開放」姿勢から一転、金総書記から継承した「先軍」路線への傾斜を強めている。


■発射場を視察

「先軍時代の要求に合うよう、この一帯を一新させなければならない」
朝鮮中央通信は12月15日、金第1書記が北西部東倉里(トンチャンリ)の「西海衛星発射場」を訪れたと報道。金第1書記は発射場の近代化についてこう指示し、さらなるミサイル発射に強い意欲を見せた。
金第1書記は前日の14日に「発射を命じた」と報じられるまで、動静が約2週間途絶えていた。祖父の金日成主席にならうかのように、住民への親密さを演出してきた視察報道もすっかり鳴りをひそめていた。
代わって目につき始めたのが金第1書記自身を偶像化する動きだ。在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)の機関紙『朝鮮新報』等によると、「幼少時代に銃を撃ち人々を驚かせた」「軍事をはじめ多方面の知識を有しておられた」等、金第1書記の非凡さを記した「先軍革命指導を継承して」と題する回想記が刊行され、朝鮮労働党幹部たちの必読書となっているという。また、「先軍朝鮮の太陽金正恩将軍万歳!」と書いた巨大看板の存在も衛星写真で確認された。
北朝鮮情報を扱う韓国の『デイリーNK』は、金第1書記の肖像を描いたバッジも作られ一部に配布されたと伝えている。


■住民徹底監視

「動乱を起こそうと策動する不純敵対分子を全て捜し出し、叩きのめせ」
金第1書記は11月下旬に北朝鮮の警察当局者の会議でこう指示したとされる。「全土で針の落ちる音も把握しろ」と住民の徹底監視を命じ、脱北者を逮捕した者には「金正恩栄誉賞」を与える方針を示したとの情報もある。
中・朝関係者によると、北朝鮮当局は金総書記一周忌の哀悼期間(12月7~18日)に入るとして、11月末から中・朝国境の往来を厳しく制限、物資不足の懸念から物価高騰を招いているという。
哀悼期間中は携帯電話の使用まで禁じられ、路上のヤミ販売の摘発が徹底されるなど、民間経済への締め付けも強まっている。
北朝鮮問題に取り組む民間団体が、携帯電話を通じて北朝鮮住民にミサイル発射について尋ねたところ、その住民は

「それがどうしたというんだ。我々には関係ないことだ」

と冷めた口調で話したという。
韓国政府は、一連の核・ミサイル開発に28億~32億ドル(2,330億~2,670億円)が投じられたと推定している。これは、北朝鮮の全住民の食糧3年分に相当する額という。
北朝鮮の内情に詳しい消息筋は

「ミサイル発射成功による求心力の向上は長く続かないだろう。統制強化もあり、住民の不満は高まりかねない」

と見ている。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)