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【みんな生きている】ミサイル分析編

北朝鮮の「自称人工衛星」。成否の分岐点とは?》

12月12日に北朝鮮が事実上の長距離ミサイル(自称人工衛星)「銀河3号」で宇宙に打ち上げた人工衛星光明星3号」は現在、遠地点588km、近地点494kmの楕円軌道を秒速7.66kmで周回している。
打ち上げ後、光明星3号を「物体」と分類してきたアメリカの北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は12月14日、物体に「KMS3-2」という固有名称を付けた。光明星3号が北朝鮮の打ち上げた衛星だということを確認したことを示している。
光明星3号の軌道は、目標とされていた軌道ではない。北朝鮮は当初、光明星3号が高度500kmの円軌道を周回するとしていたが、韓国航空大の張泳根(チャン・ヨングン)教授は

「これだけの誤差があれば、商用衛星の基準では失敗だ」

と述べた。
軌道をプラスマイナスで60km逸脱すれば、衛星写真の精密度や解像度が大きく低下するため、任務遂行が難しくなる。
銀河3号を衛星打ち上げ用と見なすならば、今回の打ち上げはわずかな差で失敗と判断出来る。
光明星3号は不安定な楕円軌道を描いており、すぐに落下するのではないかとの分析もある。
ただし、衛星専門家は

「2日以上同じ軌道を維持出来れば、短期的には軌道を離脱して落下する可能性はほとんどない」

と語った。
衛星本体の打ち上げの成否は衛星映像が伝送出来るかどうかだ。北朝鮮は今回のミサイル打ち上げが軍事用ではないことを証明するため、衛星の映像を公開する必要がある。光明星3号に搭載されたカメラは解像度が100mクラスだ。
韓国科学技術院(KAIST)の方孝忠(パン・ヒョチュン)教授は

「大学生が作った物よりややましな程度」

と手厳しい。
宇宙先進国も、開発中の宇宙ロケットの打ち上げ実験を行う際、コスト削減のために通信機能だけを備えた単純な衛星を搭載するケースがある。しかし、それは独自の衛星技術を既に保有している場合だ。北朝鮮が実際に平和目的の宇宙開発を目指しているとすれば、やや性能が優れた衛星を搭載したはずだ。北朝鮮が最終的に衛星の映像を公開できなければ、光明星3号は失敗に終わったと判断出来る。音楽を乗せた電波やビーコン(衛星が送信する無線信号)の受信には成功する可能性があるが、それは衛星の本質的な機能とは関係がない初歩的な技術に過ぎない。
NORAD関係者はNHKのインタビューに対し

「どう見ても北朝鮮の物体(衛星)は地上からの制御が出来ずにいる。物体が地上の管制センターと情報をやりとりしている事実も確認出来なかった」

と述べた。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)