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【みんな生きている】福井県特定失踪者編

北朝鮮による拉致問題や拉致された可能性があるとされる特定失踪者の問題の真相解明を訴える集会が福井県敦賀市で開かれ、出席者からは家族も高齢化しており一刻も早く解決して欲しいと切実な声があがりました。
敦賀市敦賀福祉総合センターで開かれた集会には、支援団体のメンバーや地元の住民たちおよそ400人が出席しました。
集会で福井県嶺南地区特定失踪者の真相究明を願う会の会長を務める若狭町の森下 裕町長は
「家族も高齢になった今一刻も早い問題の解決が求められている」
と挨拶をしました。
続いて、特定失踪者問題調査会の荒木和博代表が講演を行い、
北朝鮮が拉致を認めて10年も経ったにも関わらず、解決への道筋が全く見られない」
とした上で、
「政府の交渉方法そのものを見直す必要性がある」
と訴えました。
このあと、特定失踪者の家族の1人が去年亡くなったことを悼んで全員で黙祷しました。
福井県特定失踪者家族会の澤 香苗代表は、
「もう解決を待っている時間がありません。拉致を風化させないよう、1人でも多くの人に関心を持ってもらいたい」
と協力を呼びかけました。
なお、拉致問題対策本部は今年4月から特定失踪者を担当する専任の職員1人を配置し、家族に情報を提供したり、家族の相談に応じています。

福井県内の特定失踪者】
《宮内和也さんについて》
◆氏名:宮内 和也
(みやうちかずや)
◆失踪年月日:平成9(1997)年4月24日
◆生年月日:昭和40(1965)年1月27日
◆性別:男
◆当時の年齢:32歳
◆当時の身分:公務員
◆失踪場所:福井県三方郡三方町世久見の世久見漁港
【失踪状況】
失踪翌月に三方町世久見のB&G海洋センターでカヌーの研修(本人はインストラクター)が予定されており、ナホトカ号重油流出事故の影響で海岸が汚れていないか確認のため出かける。
当日、世久見岸壁で海を見ている宮内さんが目撃されているが、その夜帰宅せず。後に世久見漁港から数百メートル離れた海岸のテトラポッドにカヌーが折れて突き刺さっているのが発見され、さらにその近くで宮内さんの上着が発見された。上着は石が重しのように乗せられていた。カヌーのパドル(櫂)とライフジャケットは艇庫に置いたままだった。

《山下 貢さんについて》
◆氏名:山下 貢
(やましたみつぐ)
◆失踪年月日:平成元(1989)年12月27日
◆生年月日:昭和25(1950)年7月5日
◆性別:男
◆当時の年齢:39歳
◆当時の身分:作業員
◆失踪場所:福井県越前町
【失踪状況】
失踪当日早朝4時頃、釣り道具を持って「魚を釣ってくる」と実家を出て失踪。
越前町午房が平の国道305号線沿いに車が発見される。岩場に餌箱が残されていたが、遺体はもちろん釣り竿、その他の遺留品も未発見。
車は鍵がかかっており、車内に長靴・食べかけのおにぎり・免許証等が残される。
当時海は穏やか、浜育ちの本人は泳ぎ達者。当時の所轄だった丹生警察署の調べでは
●交通事故の可能性はない
●自殺する動機は見当たらない
●岩場から転落した形跡は認められない
●付近一帯の検分・捜索の結果何も見つからず。
失踪後数年経った頃、本人の自宅や実家などに無言電話や不審な電話がかかる。

《河合美智愛さんについて》
◆氏名:河合美智愛
(かわいみちえ)
◆失踪年月日:昭和59(1984)年4月2日
◆生年月日:昭和38(1963)年12月18日
◆性別:女性
◆当時の年齢:20歳
◆身長:169cm
◆当時の身分:会社員
◆特徴
1)おでこが広い。
2)口元に小さなホクロ。
◆失踪場所:福井県武生市(現越前市
【失踪状況】
失踪前日から地元の繊維会社に勤め始めていた。
昼食のために会社から一端帰宅して昼食を取った後、会社に向かったが会社には着かずそのまま行方不明となった。乗っていた自家用車(カローラ)も見つかっていない。
失踪後、1~2回、実家に無言電話がかかってきたが、名前を呼びかけると直ぐに切れた。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。