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【みんな生きている】脱北者記者会見編

《『デイリーNK』が伝える出戻り脱北者記者会見のカラクリ》

11月8日、記者会見を通して自らの意思で北朝鮮へ戻ったことを表明したキム・グァンヒョク氏とコ・ジョンナム氏夫婦だが、実際は国家安全保衛部の「懐柔・脅迫」工作によるものだったとの証言が北朝鮮内部から発信され注目が寄せられる。
咸鏡道会寧の消息筋は11月12日、『デイリーNK』に

「TVで会見模様が放送された後、道保衛部の幹部が“この夫婦の再入北は保衛部の功績”と話していた。夫婦は保衛部の誘引工作に騙された。茂山郡の党幹部も“自分から戻ってくる奴はいない。茂山保衛部の功績だ。これからもどんどん逮捕するだろう”と話していた。特に北朝鮮内の知人と頻繁に通話をする脱北ブローカーが工作対象のメイン」と話した。
キム氏は北朝鮮へ戻る前、中国で咸鏡北道茂山郡に頻繁に通話し、書信往来、送金、脱北仲介等をしていたことが分かっている。
消息筋はさらに

「脱北ブローカーはその性質上、北朝鮮地域と通話することが多くなる。保衛部は中国内の通話発信地を把握し逮捕隊に通報する。逮捕隊は該当地域で追跡捜査を行い脱北者の身柄を確保すると、懐柔と脅迫を用いて家族と共に北朝鮮へ戻ることを促す」

と説明した。
彼によれば、北朝鮮は最近、主要国境都市に電波探知機器を導入したという。脱北者たちの通話内容を盗聴し、北朝鮮へ連れ戻す工作活動を展開するためだ。
『デイリーNK』は11月6日、北朝鮮公安当局が脱北者逮捕だけでなく、中国に親戚訪問等に行ったままの未帰国私用訪問者に対する保衛部の逮捕隊派遣事実を報道した。
一方、北朝鮮住民のほとんどは今回の夫婦の記者会見報道について、北朝鮮当局の住民たちの韓国社会への憧れや、脱北心理を遮断するための意図的な措置だと受け止めていることが分かった。
消息筋は

「住民たちに脱北は一時的なものに過ぎず、いつでも送還させられるという恐怖感を植えつける目的がある。また、脱北欲求をもとから封じ込めようとしている。記者会見のニュースを見た北朝鮮住民は“捕まってしまったからには、生きるために指示される通りにするしかない。使い道がなくなれば収容所行きだ。死んだも同然”と話したり、“南朝鮮(韓国)で生活していたのにここ(北朝鮮)で生きなければならない子どもがかわいそう。子どもは置いて来ればよかったのに”という反応を見せている」

と伝えた。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)