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【みんな生きている】日・朝協議編/NHK

モンゴルで開かれていた日本と北朝鮮の局長級による政府間協議は、2日間の日程が終わり、拉致問題をはじめとする日朝間の諸懸案について協議を継続していくことで一致し、出来るだけ早い時期に、再び局長級の協議を行うことを確認しました。
日本と北朝鮮の局長級による政府間協議は、日本側から外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長が、北朝鮮側から宋日昊ソン・イルホ)日朝国交正常化担当大使が出席して、モンゴルの首都ウランバートルで2日間にわたって行われました。
2日目の16日は、休憩を挟んでおよそ4時間、協議が行われ、日本時間の午後4時半に終わりました。
2日間の協議の中では、拉致問題について日本側が早期解決に向けた具体的な取り組みを求めたのに対して、突っ込んだ意見交換が行われたということで、これまでの経緯や日朝間の議論を踏まえて、今後も協議を継続していくことで一致しました。
また、日本側が、終戦前後に今の北朝鮮領内で亡くなった日本人の遺骨の返還、在日朝鮮人の配偶者とともに北朝鮮へ渡ったいわゆる日本人妻の一時帰国、それに、よど号ハイジャック事件の実行犯の送還といった問題を提起したのに対し、北朝鮮側は「協力する」と応じたということです。
さらに、北朝鮮の核やミサイルを巡る問題についても議論を深めていくことで一致しました。
一方、北朝鮮側が、いわゆる従軍慰安婦の問題を含む、いわゆる「過去の清算」を提起してきたのに対し、日本側は戦前の財産請求権は相互に放棄したうえで、日朝間の不幸な過去を清算するとした平成14年の「日朝平壌宣言」に基づいて解決を図る考えを示しました。
そして、日本と北朝鮮は、こうした諸懸案について協議を継続していくことで一致し、出来るだけ早い時期に再び局長級の協議を行うため、双方の北京にある大使館を通じて調整を進めていくことを確認しました。
協議のあと、杉山局長は記者団に対し
「真剣で率直な意見交換が行われた。拉致問題についても突っ込んだ意見交換が行われたが、協議の途中段階なので、やり取りの詳細を明らかにすることは差し控えたい」
と述べました。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。