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【みんな生きている】家族会会議編/JNN

北朝鮮による拉致被害者の帰国から10月15日で10年。
横田 滋さん夫妻たち拉致被害者家族が思いを語りました。

「タラップを降りる姿は忘れることができない。めぐみちゃん、増元るみ子さん、みんなが出てきてほしい。ああいうふうに降りてきてほしい」
横田早紀江さん。拉致被害者横田めぐみさんの母)
「今年中になんとか道筋が見えるようにしたい」
飯塚繁雄さん。拉致被害者田口八重子さんの兄)

拉致被害者の家族会・救う会は今後の運動方針を協議しました。
政府は今年を「解決への勝負の年」と位置づけていますが、8月の日・朝協議開催以降は進展がないことから、家族たちは政府に対して具体的な結果を出すよう強く求めることを決めました。

一方、拉致被害者・蓮池 薫さんは、手記『拉致と決断』を10月17日に出版します。
手記では帰国の2年前、2000年に北朝鮮側の幹部が「北朝鮮で暮らす自分の存在を世界に公表できるか」と打診してきたことや、帰国する半年前には「拉致ではなく、船で漂流していたところを北朝鮮の船に助けられた」と嘘の経歴を話す練習をさせられたことを初めて明らかにしています。



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。