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【みんな生きている】マイケル・リー編/産経新聞

《インチキ遺骨ではなくて、拉致被害者を返せ!「拉致被害者は生きている。北朝鮮が真実隠蔽」元CIAマイケル・リー氏「崩壊見据え行動のとき」》

アメリカ中央情報局(Central Intelligence Agency=CIA)で長く北朝鮮の情報分析に携わり、亡命した多数の北朝鮮元幹部らへの尋問を担当してきたマイケル・リー氏(81歳)がこのほど『産経新聞』の取材に応じ、拉致被害者は「生きている」との認識を示した上で、北朝鮮は「犯罪を隠蔽するため、真実を語らない」と指摘した。リー氏は、拉致問題解決のためにも日・米・韓が強い同盟関係を築き、南北統一に向け具体的行動を起こす必要性を強調した。


産経新聞』(以下、Q):日本人拉致被害者の存在を知ったのは?
マイケル・リー氏(以下、A):「(1987年の)大韓航空機爆破の実行犯、金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員を尋問する中で、日本語を教えた女性(田口八重子さん)について聞いた。最近も賢姫氏自身から『田口さんは生きている』と聞かされた。私も(拉致被害者は)生きていると信じている」

A:2002年には、5人の被害者を帰国させた
Q:「帰国して話しても自分たちに被害が及ばない人は帰した。対南工作に利用した人々は隠すしかなく『死亡した』と主張している。時間をかけて協議しても、体制が崩壊するまで真実を語ることはないだろう」

Q:解決のためには?
A:「2000年以降、北朝鮮国内で1,300人が公開処刑されたといわれ、亡命した元高官の証言でも内部は非常に不安定だ。(日・米・韓は)現体制の崩壊と南北統一を見据える必要がある。今がチャンスだ」

Q:オバマ政権は対北朝鮮政策に積極的でない?
A:「アメリカを動かしているのは大統領だけでなく、多くの戦略家がいる。最近、アメリカの対北朝鮮戦略が変わった。高官が『北朝鮮の崩壊』を口にし、南北統一されれば、核問題も自然に解決するとみるようになってきた」

Q:韓国国内で統一を支持する世論が高まらない
A:「韓国では、親北左派勢力がはびこり、統一に対する政府の意志も弱い。韓国のこれまでの対北朝鮮政策は、完全に失敗だ」

Q:朴槿恵(パク・クネ)大統領は、統一に積極的なようだが?
A:「『統一に協力する北朝鮮幹部は全員罪を問わない』といった幹部の動揺を誘い、北朝鮮の住民が希望を持つメッセージを発信すべきだ。日本のサムライは刀を抜かずに相手を制することが最高の境地とされたそうだが、先制攻撃ではなく『先制宣言』が必要だ」

Q:日本の役割は?
A:「日本は集団的自衛権をめぐる法整備を進めているが、世界史的にみて非常によいこと。日・米・韓の三角同盟こそが大事。日本が強力になれば、韓国はアメリカに加え、強い友人がもう一人増えることになるはずだ」「歴史問題など、互いに排他的感情を抱いていてはダメ。相互依存する時代へ転換しなければ。対北問題は、安倍晋三首相、朴大統領時代に解決してほしい」

【マイケル・リー氏】
韓国忠清南道出身。
1958年から在韓米軍で、脱北した元幹部・工作員の尋問を担当。1974年、アメリカに移住し、1976年~2000年にアメリカ中央情報局(CIA)で対北朝鮮情報分析に当たる。
アメリカ国籍で、アラスカ州在住。著書に『CIA要員 マイケル・リー』(韓国語)など。

■政府拉致問題HP
http://www.rachi.go.jp/
警察庁HP
http://www.npa.go.jp/
救う会全国協議会HP
http://www.sukuukai.jp/
特定失踪者問題調査会HP
http://www.chosa-kai.jp/



◆昭和53(1978)年6月頃
元飲食店店員拉致容疑事案
被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)
欧州に向け出国したあと失踪。
平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。
平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。
兵庫県警HP
http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/
救う会兵庫HP
http://www.sukuukai078.net/04.html

《特定失踪者・金田竜光さんについて》
◆氏名:金田 竜光
(かねだたつみつ)
◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ
◆生年月日:昭和27(1952)年
◆性別:男
◆当時の年齢:26歳
◆身長:180cm
◆当時の身分:ラーメン店店員
◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木
◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】
金田さんは韓国籍
田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。
昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。
半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。
田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。
連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。
その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。
救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。
兵庫県警HP
http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/
救う会兵庫HP
http://www.sukuukai078.net/04.html

《特定失踪者・藤田 進さんについて》
※国連人権理事会が調査要請を受理した事案
◆氏名:藤田 進
(ふじたすすむ)
◆失踪年月日:昭和51(1976)年2月7日
◆生年月日:昭和31(1956)年6月16日
◆性別:男
◆当時の年齢:19歳
◆当時の身分:東京学芸大学教育学部1年生
◆当時の住所:埼玉県川口市南町
◆特徴:
1)家ではあまりしゃべらないタイプ
2)ギターがうまかった
◆失踪場所:埼玉県川口市の自宅

【失踪状況】
失踪当日6:30~7:00頃、以前から言っていた新宿のガードマンのバイトに行くといって服を持って家を出たまま帰らず。
後に新宿にある全ての警備会社に電話で問い合わせたが該当者はいなかった。
脱北者北朝鮮から持ち出した写真が鑑定の結果、藤田 進さんである可能性が極めて高いことが判明。
平成16年1月28日、埼玉県警に告発状提出。
■埼玉県警HP
http://www.police.pref.saitama.lg.jp/
救う会埼玉HP
http://sukuukai.gozaru.jp/
拉致問題を考える川口の会HP
http://kawaguchi.aikotoba.jp/list.htm

救う会認定拉致被害者・福留貴美子さんについて》
◆氏名:福留 貴美子
(ふくとめきみこ)
◆失踪年月日:1976(昭和51)年7月18日または19日
◆生年月日:1952(昭和27)年1月1日
◆当時の身分:アルバイト
◆当時の住所:東京都渋谷区恵比寿
◆最終失踪関連地点:海外

【失踪状況】
1976(昭和51)年7月中旬、同居していた友人に「モンゴルに行く」と言い残して出国後、行方不明となる。
1980(昭和55)年3月、突然同居していた渋谷区恵比寿の友人宅に現れた後、横浜市の友人宅に2泊した後、「大阪に行く」と言い残して再び行方不明となるが、後に北朝鮮に渡ったよど号犯の岡本 武と結婚し2児をもうけていたことが明らかになる。
1996(平成8)年夏によど号犯グループの小西隆裕から実家に「1988(昭和63)年夏に土砂崩れで死亡したと北朝鮮側から知らせを受けた」旨の手紙が送られてきたが、真相は不明のままである。
■警視庁HP
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp
■神奈川県警HP
http://www.police.pref.kanagawa.jp/
高知県警HP
http://www.police.pref.kochi.lg.jp/

新潟県警・愛知県警公開特定失踪者・渡邉浩成さんについて》
◆氏名:渡邉 浩成
(わたなべひろまさ)
◆当時の年齢:23歳(昭和60年当時)
◆当時の住所:愛知県名古屋市中区
新潟県三条市出身
◆当時の職業:郵便局員
◆身長:170くらい

【失踪状況】
昭和60年12月、岐阜県岐阜市の職場を出た後、行方不明になっています。
新潟県警HP
http://www.police.pref.niigata.jp/
■愛知県警HP
http://www.pref.aichi.jp/police/
岐阜県警HP
http://www.pref.gifu.lg.jp/police/



拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員辛光洙シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。