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【みんな生きている】親中派狩り編/産経新聞

北朝鮮朝鮮人民軍が中・朝国境で警戒体制を強め、処刑された張成沢チャン・ソンテク)氏に代表される親中派の摘発に乗り出したもようだ。平壌の他、国境都市でも「中国の犬狩り」と称した摘発が進み、3千人以上が追放されたという。
一方、金正恩キム・ジョンウン)第1書記が「戦線を一本化せよ」と指示したともされ、米・韓軍との対峙と同時に国内の「敵」摘発と対中警戒という“両面作戦”を迫られることへの焦りをのぞかせている。
中・朝関係者らによると、昨年12月の張氏処刑以降、首都平壌地域に加え、軍査察部隊や秘密警察が中・朝国境の街、恵山(ヘサン)や茂山(ムサン)、経済特区の羅先(ラソン)に派遣され、貿易業者や中国人向けのホテル・カジノ従業員、脱北者の家族らが逮捕・拘束されたほか、計3千人以上が山間部に追放されたという。
背景に「中国の犬狩りを無慈悲に進めよ」という金第1書記名の指示があったとされる。「中国の犬」とは、金正日キム・ジョンイル)時代から秘密警察内で使われてきた中国への内通者を指す隠語だ。
国境の川から30m以内の家屋の撤去も命じられ、国境沿いに機関銃を備えたコンクリート製トーチカ(防塁)を建設。茂山には戦車が配備されたとの情報もある。
主に摘発対象者の脱北阻止が狙いとみられるが、それだけではない。
対岸の中国では今月、瀋陽軍区の部隊約10万人と戦車数千台を投入した異例の演習を展開。中国共産党筋は「北朝鮮の反中勢力への牽制だ」と指摘する。これに対抗するように、北朝鮮咸鏡北道(ハムギョンプクド)や両江道(リャンガンド)、慈江道(チャガンド)の将兵を動員した冬季訓練を続け、対中警戒をにじませている。
ただ、120万人といわれる朝鮮人民軍の8割が米・韓軍に備え、南北軍事境界線沿いに配置されている。しかも輸送車両や燃料の不足から中・朝国境側に容易に転戦できないのが現実だ。
こうした中、中・朝の軍関係者によると、金第1書記が「米・韓の妨害を排除し、国内の『犬狩り』に集中できるよう戦線を一本化せよ」と命じたとされる。
北朝鮮は韓国に対し、30日から互いの敵対行為の全面中止と、2月末からの米韓合同演習の見送りを求める「重大提案」を行い、24日にも受け入れを迫る公開書簡を発表した。消息筋は

「戦線一本化指令に基づき、対南戦線の緩和を引き出す偽装和平攻勢だ」

との見方を示す。韓国政府は、韓国世論の分裂や春以降の再挑発を狙った対話攻勢とみて警戒を強化している。



脱北者Fさんは恵山保衛部に拘禁された当時、中国から強制送還された妊婦がいた。
Fさんは「9ヶ月目に入った妊婦が真夜中に呼び出され、3、4時間後に戻って来ると泣いてばかりいた。病院で中絶の注射を打たれたという。その少しあとで男の子を死産した。赤ちゃんを裸のまま見送ることが出来なかった母親は、垢がついたランニングシャツを脱いで赤ちゃんをくるんだ。そして、プラスチックの盥に入れようとした瞬間、抑えていた怒りを堪えきれず嗚咽した。しかし、保衛部職員は“中国の種子”などと暴言を吐いてその女性の顔を殴った」と記した。
脱北者の手記集より)