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【みんな生きている】日・中関係編

《「核問題解決に役立たないから、拉致問題解決に協力しない」中国の対日姿勢》

中国は北朝鮮の最大の支援国だ。国際社会は核開発問題で中国が北朝鮮に対し影響力を行使することに期待を寄せ、中国も表面上は努力している姿勢を示す。
中・朝関係を考慮し、日本政府は拉致問題で中国の協力に頼ろうとした時期があった。
10年前の10月、タイ・バンコクで開かれた国際会議の際に行われた日・中首脳会談で、小泉純一郎首相は胡錦濤国家主席(いずれも当時)に拉致問題への理解と協力を要請。胡氏は「日本の被害者とご家族の思いを十分理解し、早期解決を希望する」と応じた。
翌年、中国政府のスポークスマン、国務院新聞弁公室主任(閣僚級、当時)の趙啓正氏も日本のテレビに出演し、横田めぐみさん(拉致被害時13歳)拉致事件に触れ、「どれだけ怖かったか、同情の念は禁じ得ない」と述べ、北朝鮮への批判とも受け止められる言葉を口にした。
しかし、この時期の中国の拉致問題への関心について、中国共産党筋はこんな見方を示した。

「当時の中国政府は小泉首相靖国参拝に手を焼いており、拉致問題で協力姿勢を見せることで、譲歩を引きだそうとしたのだろう」



◆核解決に役立たず

こうした見方を裏付けるように、日本の首相が靖国参拝をしなくなった2006年9月以降、中国外務省は拉致問題を「日・朝間で解決すべき問題だ」と突き放すようになった。
別の中国外交筋によれば、中国は北朝鮮との交渉で拉致問題を話題にしたことは一度もないという。
中国国内の拉致問題に関する報道からはその無関心さも見えてくる。
2006年4月、めぐみさんの母、横田早紀江さん(77歳)たち拉致被害者家族が訪米し、ブッシュ大統領(当時)に直接協力を訴えたとき、中国の英字紙『チャイナ・デーリー』は「第二次世界大戦中に日本に強制連行された中国人労働者の損害賠償問題」と関連づけて報道した。
拉致問題の経緯を簡単に紹介した上で、「この事件により多くの日本人が被害者家族の痛みを知った。(戦前の)日本による拉致行為に対し日本政府の姿勢が一歩でも前進することを期待する」と論評した。
2010年の内部告発サイト・ウィキリークスによるアメリカ外交公電暴露では、中国政府高官が2009年6月、アメリカ側に「日本の拉致問題への執着は北朝鮮核問題の前進には役に立たない。壊しかねないと思わせる」と話していたことも明らかになっている。


◆保護や帰還求めず

北朝鮮による拉致被害者には、中国系(マカオ)女性2人も含まれる。
韓国人拉致被害者で脱北に成功した女優・崔銀姫チェ・ウニ)さんによれば、1978年夏にマカオから北朝鮮工作員に連れ去られた宝石店員のホン・レイインさん(拉致被害時20歳)は、監視の隙をみて平壌インドネシア大使館に逃げ込み助けを求めたが、自国民でないことを理由に拒否され、北朝鮮当局に引き渡された。
ホンさんはその後、大韓航空機爆破事件(1987年)の実行犯・金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員の同僚の金淑姫(キム・スクヒ)工作員に対して、中国人化教育をさせられていた。
中国がホンさんの身柄の保護や帰還を北朝鮮側に求めた形跡は見当たらず、中国の拉致問題への関心は極めて低いといえる。
中国の朝鮮問題研究者は

「これからの中国は、拉致問題で日本に協力することはないだろう」

との見解を示した。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)