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【みんな生きている】金永煥編

《『デイリーNK』が伝える金永煥氏の講演》

北朝鮮民主化ネットワークの金永煥(キム・ヨンファン)研究委員は12月26日、「金正恩キム・ジョンウン)政権の寿命は長くない。北朝鮮体制の変化はそう遠くない」と展望した。
金研究委員は同日、ソウル中区の全国銀行連合会館で(社)北朝鮮民主化ネットワーク(理事長:ユ・セヒ)主管で開催された「北朝鮮人権運動家金永煥、国民勲章(石榴章)受勲記念北朝鮮人権の夜」の特別講演で、「北朝鮮体制の変化を一層積極的に準備し行動すべき時」としてこのように述べた。
彼は

北朝鮮が東ヨーロッパの崩壊と中国の改革開放後、体制を維持できた最も大きな要因は、金正日キム・ジョンイル)の独裁体制及び権力維持能力があったため。金正恩が短期間内に金正日と同じ独裁能力、統治能力を掌握できるかは疑問」

と展望した。
さらに、

金正日は独裁体制を維持するための幹部『管理能力』や、内部組織管理等において卓越した能力を見せた独裁者だった。金正恩は短期間で父親のような能力を完璧に継承できなかったと思われる」

と付け加えた。
また、

「独裁能力はすぐには育たない。金正恩は幼い頃から宮殿で生活し、権力を思うままに振るったお坊ちゃま育ち。そのため金正日のような能力を発揮するのは難しい」

と強調。
金研究委員はまた

金正恩が最も依存するのが張成沢チャン・ソンテク)、金敬姫キム・ギョンヒ)、崔龍海(チェ・リョンヘ)。彼らのような親族に強く依存する統治は問題が発生しやすい。自身の体制を安定的に運営するためには、多様な人材を登用することが重要」

と付け加えた。
そして、

「極端に親族に依存すると、金正恩自身の統治力や人材管理能力を育てることが出来ない上、張成沢金敬姫が健康上の問題やその他の問題で金正恩を補佐できなくなった場合に問題が発生する」

と強調した。
金研究委員は金日成と親しかった崔賢(チェ・ヒョン。元人民武力部長、副主席)の息子である崔龍海も親族と変わりないと説明した。
彼は

金日成(キム・イルソン)を名指しで呼べる人は崔賢しかいなかった」

と話した。
特に金研究委員は金正恩の統治1年間における経済政策等において、一貫性がない点を指摘。

北朝鮮が表面的には安定して見える側面もあるが、金正恩がこの1年間に行った政策を振り返ると、どっちつかずの不安定なものが多かった。金正恩の政策は改革開放的な政策を展開したかと思うと、反改革的な政策をとった。改革開放政策と関連した理論や政策を自由に奨励しつつも、果敢な提案者を処罰する等不安定なケースが目に付いた」

と説明した。
李英鎬(リ・ヨンホ)元総参謀長の粛正と関連しては

「『李英鎬粛正』が金正恩の統治術であると評価する人が多いが、金正日が後継体制を支える人材として厳選した人物である。余りにも簡単に粛正した金正恩の態度を見るに、慎重性に欠けるのでは」

と話した。
彼はまた、最近の新政権発足を控え話題となっている「国民統合」問題と関連し、「北朝鮮人権というイシューほど国民統合と社会統合に適合したものはない」と話した。
彼は

「最も苦しい人や最も抑圧されている民衆に対する愛情と憐憫意識から、南側(韓国)での民主化運動と革命運動を開始した。このような人々はまさに北朝鮮の住民であり、北朝鮮人権の実現と民主化運動に関心を持つようになった」

と説明した。
一方、彼は勲章授与について

北朝鮮で自身と家族の重大な犠牲を覚悟してまで、北朝鮮民主化のため献身的に努力し死んだ人がいる。彼らが今の時代の真の英雄である」

と話した。
そして、

北朝鮮民主化し、彼らの名前を自由に話せる日が来て、私よりも何倍も高貴な勲章を霊前に供えることが出来るよう心から願う」

と付け加えた。
この日の行事は社団法人時代精神のアン・ビョンジク名誉理事長、参与連帯のパク・サンジュン元共同代表、セヌリ党のイ・ヘフン最高委員、同党の河泰慶(ハ・テギョン)議員、韓国映像委員会のイ・ジャンホ委員長たち300人余りの内外賓が参加した。



※「親北勢力は胸に手を当てて考えて欲しい。もし、あなたの子供たちが食べ物に飢えて栄養失調になり、骨だけの痩せ細った体で勉強を諦め、市場のゴミ捨て場を漁っていたら、どんな気持ちになるだろうか。そうせざるを得ない社会に憧れを持つことなど出来るだろうか」
脱北者Aさん。脱北者手記集より)