もずの独り言・はてなスポーツ+物置

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奈穂子様番外編/蒲生忠知

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きゅうりと大根の漬け物。

これがまた、酒に合うのよ。

魚もいいんだがな、漬け物もウマいんだ。

麻由坊、こないだの中務大輔様(蒲生忠知)の話、水戸のジイサンに聴いて来たぜ。オレもジイサンの話聴いて「ああそうか」ってな。

麻由坊、おめえも知っての通り、家光公は30過ぎまで男色だった。家光公は竹千代君と名乗ってた頃からの男色でな。白粉塗って紅挿しておなごの真似事をするようなガキんちょだった。

女装だけじゃねえぜ。

旗本と桶屋の倅と男色の三角関係になっちまってな。で、桶屋の倅を「誰とでも寝やがって!」ってお手討ちにしちまった。これを知って秀忠公もお江の方もイヤ~な顔しちまってな。これが秀忠公の駿河様(徳川忠長)贔屓に拍車をかけた。

竹千代様は春日のバアサン(春日局)のおかげで三代将軍になれたんだがな、将軍になっても家光公の男色は治まらねえ。鷹司家から御台所を迎えても見向きもしねえ。

麻由坊にはちょっとわかりづれえことかも知れねえが、オレたちの時代は男色は決して珍しいことじゃ無かった。

お大名の男色はよくある話で、安芸広島の浅野吉長様は参勤のときにゃいっつも赤坂の陰間茶屋(ホモ風俗店)で陰間(男娼)を買ってた。もっとも、浅野様はおなごも男もどっちも抱く二刀流だったんだがな。

麻由坊、水戸のジイサンはな、中務大輔様は家光公の男色の相手だったんじゃねえかって、そう言ってたな。それなら話の辻褄が合うぜ。

男色の相手だから、正四位まで官位を昇進させた。正四位の次は従三位だ。たかだか24万石の外様にそこまで高い位をやるとすりゃあ、理由は男色だ。

それに中務大輔様の死後、旧松山藩の連中の再仕官(再就職)は幕府が面倒を見た。これも本来なら幕府は面倒見ねえ。やっぱり理由は男色だ。

家光公の男色を治すために春日のバアサンは大奥を作った。カネ食い虫のシロアリの巣を作ったんだ。でもそいつはしょうが無く作ったんだ。跡継ぎが生まれなきゃ家が絶えちまう。そこは将軍家もお大名もおんなじだ。

家光公の男色を治すための大奥で、家斉公は認知しただけで55人もガキをこさえた。皮肉なモンだな。

松山城にも中務大輔様の側室はたくさんいたんだがな、中務大輔様にゃ子供がデキなかった。中務大輔様も家斉公のように酪醍醐(乳製品)食ってたら子供がデキたかも知れねえな。

野菜は菜っ葉まで漬け物に出来る。

漬け物ってえのはよく出来たつまみだぜ。

麻由坊、またな。