2019-12-08から1日間の記事一覧
こんなに冷える日はしじみの味噌汁よ。 こいつは二日酔いにもいいんだぜ。 昨日越中守様(松平定信)の話をしたからな、今日はちょいとその越中守様の話をするぜ。 奈穂子サンにはちょいと理解しづれえ話かも知れねえんだがな、オレたちの時代の銭湯は混浴だ…
日向からな、金柑が届いた。こいつは何と言っても皮ごと食えるのがいいやな。 「賄賂の流儀」 はははは。 奈穂子サンがキョトンとするのも無理無えや。 でもよ奈穂子サン、今日話する田沼のオッサンはこの「賄賂の流儀」を守ったんだぜ。 「賄賂に流儀なんて…
北陸からな、ぶりが届いた。 こいつは何といっても刺身だ。ぶりはな、寒けりゃ寒いほど脂が乗るのよ。 白井みよ。 みよはどんな字書くかは知らねえ。 綺麗なお嬢さんだった。 もとは疋田みよって名乗ってた。親父は甲府の藩士だったんだがな、みよが4つの頃…
ほうれん草の胡麻和えに小松菜の煮浸し。 おせちは3ヶ日のお楽しみよ。だから今は手ェ付けねえ。 胡麻和えも煮浸しも冷や酒に合うんだぜ。 松平兵部大輔斉宣様。 こんなトンチキのバカ殿に「様」なんて付けたかァねえんだがな、何せ家斉公の御実子だ。バカ…
かつおをな、しょうが醤油でじっくり煮るのよ。 メシのおかずに良し。 酒のつまみに良し。 土佐だけじゃねえぜ。江戸でもかつおは食ったんだ。 江戸でかつおは勝つ魚(かつうお)って呼ばれて縁起モノだったんだ。 どっかの相撲取りが魚屋でかつおを値切った…
今日は板わさに熱燗よ。大根が続いたからな。 奈穂子サンの時代のかまぼこはお手軽な食い物なんだろうが、オレたちの時代のかまぼこはお御馳走よ。 奈穂子サン、毛利小平太ってえ旦那のこと、知ってるかい? 本来、赤穂浪士はこの小平太の旦那を入れて「四十…
豆腐をな、真ん中をくり抜いて、中に納豆とからしを入れてな。 そんで上からしょうゆをドバーッとかけるんだ。 こいつがまた酒に合うのよ。 ああそうだ。 こないだの話の続きをしなきゃな。 越前中納言松平秀康様。 権現様の次男坊だ。 権現様の長男は岡崎三…
今日は弥七とれんこんの天麩羅を食ってるところだ。塩つけてな。 池田石見守輝澄様。 播磨宰相様(池田輝政)と督姫様の間に生まれたお殿様でな。だから権現様の外孫にあたる。 督姫様の御子ということで松平姓を与えられて従四位下侍従にまで昇進しなすった…
暖けえ日が続くなァ、オイ。 こんなにポカポカしてるとついウトウトしちまっていけねえな。 で、今日は弥七のヤツが季節はずれのぶり大根なんか持って来やがった。旬から逸れたモン食ってると水戸のジイサンに説教されちまうぜ。 このぶりを腹いっぱい食いて…
春は鰆だァな。 魚に春で「さわら」だなんて、漢字ってえのは面白えもんだな。 鰆に味噌塗ってな、そんでジュウ~っと焼くのよ。つまみによし、おかずによしだ。 大岡越前守忠相様。 吉宗公を生涯支え続けた忠臣よ。 吉宗公が越前守様を知ったのは越前守様が…
かあーっ!うめえっ!! 菜の花を天麩羅になんざ、さすがは水戸のジイサンだぜ! 菜の花はからし和えだとばっかり思ってたからな。こいつは一本取られたぜ。 本能寺、ですかい? 奈穂子サン、意地悪言っちゃいけねえや。 オレァお江戸の話はするが、下剋上の…
弥七が正月早々おいなりさんなんて持って来やがるから一口食ったら中身がおからだった。 水戸のジイサン、いたずらっ子だからな。 佐竹右京大夫義堯様。 出羽久保田(秋田)20万5800石の国持お大名だ。 奈穂子サンの時代は離縁したヤツのことを「バツ…
生姜に味噌付けて齧る。 まあ、こいつはつまみなんだがな。 ねぎを焼いて味噌付けて齧る。 こいつもつまみだ。 味噌ってえのは、便利なヤツだな。 春日山城? あれァな、奈穂子サンが生まれるずっと昔のそのまた昔に破却にされたお城ですぜ? 春日山城って言…
いわしにおからをまぶして食べる。 こいつァ酒にもメシにも合うのよ。 堀田備中守正俊様。 綱吉公を五代様にした一番の功労者だ。 綱吉公は、そりゃあ堀田様に感謝した。何せ初めは将軍の目なんて無かったんだからな。 家綱公が薨去される際、雅楽頭様(酒井…